INDEX
失った歯をきれいに治したいと考え、「一つひとつインプラント治療をすると費用が高い」「韓国でオールオン4・6を受ければ日本より安く済むのだろうか?」とお悩みではありませんか?
オールオン4・6ではインプラントの本数を少なく抑えられるため、総入れ歯や大部分の歯がない方にとっては選択肢の一つとして挙げられることの多い治療法です。
しかし、施術費用が高額なため、「できるだけ安く抑えたい」と考える人も少なくないでしょう。
本記事では、オールオン4・6における韓国と日本の費用相場や実際にかかるその他の隠れコスト、韓国で治療を受けるメリットについて詳しく解説しています。
実際に韓国で受ける際の注意点や失敗例についても触れていますので、ぜひ正しいクリニック選びの参考にしてください。
オールオン4・6とは?
オールオン4(All-on-4)・オールオン6(All-on-6)・・・4本または6本のインプラントを使って、片顎すべての人工歯を支える治療法 |
1本ずつ治療する通常のインプラント治療とは異なり、奥歯から前歯まで一体化した人工歯を少ない本数で支えるため、身体への負担を最小限に抑えられるのが特徴です。顎の骨が弱くなった方にも対応可能なため、幅広いケースに対応できます。
また、埋め込むインプラントの本数が少ない分、治療におけるコストも抑えられる傾向にあります。
事故や加齢によって総入れ歯となった方、むし歯によって大部分の歯を失ってしまった方にもおすすめの治療法です。
オールオン4と6の違い
オールオン4・オールオン6の大きな違いは、顎骨へ埋め込むインプラントの本数です。
オールオン4では「4本」、オールオン6は「6本」のインプラントで片顎の人工歯を支えています。
- どちらが適応かは顎骨の状態によって異なり、若い方や比較的骨が丈夫な方は、オールオン4を提案されるケースが多いです。
ただし、長期間総入れ歯を使用している方、加齢による骨吸収などで顎骨が痩せてしまった方などは、より人工歯を安定させるためにオールオン6が推奨されます。
オールオン4・オールオン6ではインプラントの本数が異なるものの、どちらが適しているかは歯の欠損状況や顎骨の状態によって変わるため、医師による診断が欠かせません。
治療の流れ
オールオン4・6治療では、以下の流れで治療を行うのが一般的です。
STEP 01
カウンセリング・治療計画
現在の状態を医師が確認し、オールオン4とオールオン6のどちらに適しているかを診察します。必要に応じてCT撮影やレントゲン撮影などの検査、仮歯の型取りや嚙み合わせチェックなどを行いながら治療計画を立てます。
STEP 02
抜歯
治療計画に納得した後は、口腔内の清掃を行い、不要な歯を抜歯します。麻酔を使用するため、治療における痛みはほとんどありません。
STEP 03
埋入・仮歯
現在の状況に合わせてインプラントを顎の骨に埋め込みます。その後、型取りに合わせて作成した仮歯をインプラント上部に設置します。
STEP 04
抜糸・型取り
治療から7日〜10日前後で抜糸を行い、インプラントの状態をチェックします。とくに問題がなければ、最終的な型取りを行い、人工歯の製作を行います。
STEP 05
治癒期間・最終補綴
インプラントと顎骨が馴染むまで数ヶ月程度は、治癒期間となるため、仮歯での生活となります。クリニックの方針により時期は異なるものの、6ヶ月程度が目安です。
骨との結合がしっかり確認できた後は、仮歯との入れ替えを行います。その後、最終的な噛み合わせを確認し、治療は終了となります。
韓国オールオン4・6の費用相場
結論からお伝えすると、韓国でオールオン4・6治療を受ける方が、日本に比べて費用を抑えられるケースが多いです。
具体的にどのくらい差が出るのか、以下の3つにわけて解説します。
- 韓国の相場
- 日本の相場
- 渡航費・滞在費などの隠れコスト
韓国の相場
韓国でのオールオン4・6治療は、120〜230万円程度が相場です。
使用するインプラントによって差が出るものの、日本と比較すると全体的にリーズナブルな価格設定となっています。
日本の相場
日本でのオールオン4・6治療は、200〜350万円程度が一般的な相場です。
最低価格帯は韓国の高めの設定とほぼ同等ですが、上限は大きく差があり、日本の方が費用負担は高くなる傾向があります。
渡航費・滞在費などの隠れコスト
韓国でオールオン4・6治療を受ける際は、渡航費や滞在費を考慮する必要があります。
具体的に以下のような費用が想定されるため、施術を受ける際は「総額いくらになるのか」を計算したうえで渡韓するようにしましょう。
想定費用 | |
---|---|
航空券 | 20,000円~40,000円 ※長期休暇は70,000円前後 |
宿泊費 | 5,000円~15,000円/1日 |
食費 | 2,000円~3,000円/1日 |
その他 | 30,000円程度 ※雑費・観光・お土産等 |
上記の想定費用を踏まえると、抜糸までの7日間を韓国で滞在する場合、渡航費・滞在費だけでおよそ10万〜20万円程度が必要です。
さらに治療費(120万〜230万円)を加えると、140万〜250万程度の費用がかかる計算になります。
日本との比較|どっちがお得?
前述の費用相場を踏まえると、渡航費を含めても韓国でのオールオン4・6治療は日本より安くなるケースが多いといえます。
ただし、オールオン4・6は1度の通院で完結する治療ではないため、次の点には注意が必要です。
- 初期費用は韓国が安い
- アフターケアや保証を考えると日本の方が安心
- 「長期的な総額」で見るとどちらが良いか
上記の点も踏まえ、韓国と日本どちらが良いのか、注意したいポイントも含めながら順番に解説します。
初期費用は韓国が安い
ここまでお伝えしてきたように、渡韓費用を含む施術料金(初期費用)は韓国の方が安い傾向にあります。
ただし、オールオン4・6は長期間の治療を必要とするため、1度の通院で完結するわけではありません。インプラント埋入と仮歯の装着を行った後、抜糸や型取りを経て最終の人工歯を装着するため、最低でも2回以上の来院が必要です。
- 仮歯のまま数ヶ月程度は治癒期間を設ける必要があるため、再度渡韓する必要があります。その際には、航空券や宿泊費が追加で発生する点も考慮しなければなりません。
アフターケアや保証を考えると日本の方が安心
術後のアフターケアや、万が一トラブルが発生した際の保証体制を考えると、日本の方が安心して治療を受けられる環境が整っています。
また、韓国で「治療費が安いから」といった安易な考えでクリニックを選ぶと、アフターケア不足や嚙み合わせ不全による健康被害といったリスクも否めません。
医療行為である以上、副作用やリスクの可能性はゼロではないため、クリニック選びの際は安全面やトラブル時の対応を含めて総合的に判断することが大切です。
「長期的な総額」で見るとどちらが良いか
![]() | 初期費用だけを見れば、韓国の方がお得に治療を受けられます。 ただし、クリニックの治療方針や口腔内の状態によっては通院期間が長引く可能性も否めないため、渡韓費がかさむケースもある点には注意が必要です。 |
---|
![]() | 日本は初期費用がやや高い傾向にありますが、航空券や宿泊費といった費用が不要なため、総額の見通しを立てやすいのが大きなメリットです。 さらに、万が一トラブルが起きた際は迅速に対応してもらえるため、安心感を得やすい点も魅力といえるでしょう。 |
---|
とはいえ、「長期的な総額」を考慮したとしても、韓国で信頼できるクリニックを選べば、費用面・技術面ともに満足度の高い治療を受けられる可能性があります。
韓国でオールオン4・6を受ける場合、具体的にどのようなメリットが期待できるのか、次の章で詳しくご紹介します。
韓国でオールオン4・6を受けるメリット
ここまで、「韓国は治療費が安い」といった点をお伝えしてきましたが、韓国でオールオン4・6を受けるメリットはそれだけではありません。
具体的には、以下のような特徴が挙げられます。
- 最新設備を導入しているクリニックが多い
- 費用が比較的安い
- 症例数が豊富
どのような点がメリットにつながるのか、順番に解説します。
最新設備を導入しているクリニックが多い
韓国では、65歳以上であればインプラント2本まで保険が適用される制度があるため、治療を希望する患者が多いといわれています。
需要の高さに伴い、治療の効率化を目的として、歯科用CTや3Dシミュレーションといった最新設備を導入しているクリニックも少なくありません。
国内の歯科医院の約90%がインプラント治療に対応しているともいわれており、日本に比べて設備面が整っている傾向にあります。
こうした最新設備の導入により、より精密な検査や安全性の高い治療が可能なため、安定した機能面に加え、審美性の高い仕上がりが期待できます。
費用が比較的安い
韓国でオールオン4・6を受けるメリットとして一番大きいのは、費用が比較的安い点です。日本よりも安い治療費で美しい歯を手に入れられるため、コストの面で高い満足度が期待できます。
また、韓国では約40社以上のインプラントメーカーがあるのに対し、日本は10社程度に限られています。需要が高く、メーカー間の競争が活発なことから材料費が比較的抑えられるため、結果として治療費も安く提供されやすくなっているのです。
症例数が豊富
保険適用制度や美容意識の高さにより、韓国ではインプラント治療を含む審美治療の症例数が豊富です。そのため、自分の口腔内に近い症例写真を見つけやすく、治療実績を比較しながら技術力の高い医師を選びやすいというメリットがあります。
さらに、症例数の多さは医師の経験値や技術力の向上にもつながります。豊富な症例に対応してきた医師ほど幅広いケースに対応できるため、患者にとっても安心して治療を任せやすい環境が整っているといえるでしょう。
デメリット・失敗リスク
韓国でオールオン4・6を受けるメリットは多々ありますが、すべてのクリニックが技術力も高く安心できるところだとは限りません。
「嚙み合わせが悪い」「仕上がりに違和感がある」といった失敗リスクを避けるためにも、以下の点を考慮する必要があります。
- アフターケアの難しさ
- 言語の壁
- 安さ重視で選んで後悔するケース
それぞれ順番に解説します。
アフターケアの難しさ
オールオン4・6は、定期的なアフターケアを必要とする治療です。
インプラントの埋入後は、不衛生な環境によってインプラント周辺の骨が溶ける「インプラント周囲炎」リスクがあるため、健康な歯を保つためには定期的なクリーニングが重要となります。
本来はインプラント治療を行ったクリニックでの継続的なアフターケアが望ましいものの、韓国でオールオン4・6を受けた場合、定期健診のためだけに渡韓するのは難しいのが現実です。
そのため、施術後は結果的に日本国内のクリニックでメンテナンスを受けることになり、アフターケアを一貫して同じ医師に任せられない点はデメリットといえるでしょう。
言語の壁
韓国でオールオン4・6治療を受ける場合、どうしても避けられないのが言葉の壁です。
クリニックによっては日本語サポートがないところもあり、翻訳アプリなどを使用したとしても微妙なニュアンスの違いから誤解が生じる可能性もあります。
その結果、費用やアフターケア方法が十分に理解できず、治療後に不安を抱えたり、思わぬトラブルにつながったりするリスクがあります。
安さ重視で選んで後悔するケース
韓国では「治療費の安さ」が魅力の一つですが、費用を重視してクリニックを選ぶことはおすすめしません。費用が安いクリニックには、相応の理由があるためです。
たとえばオールオン4・6においては、安いインプラント製品を使用していたり、アフターケアの簡略化で治療を安く提供していたりと、どこかでコストが削減されている可能性もあります。
インプラントは長期間口腔内に埋め込む治療であるため、品質の低い製品や不十分なアフターケアは避けるべきです。
口腔内の環境が悪化し、インプラント周囲炎を招くリスクも高まるため、結果として修正費用や追加のアフターケア費用がかさみ、かえって高額になるケースも考えられます。
韓国のオールオン4・6における実際の失敗例
韓国の安いクリニックでオールオン4・6治療を受けた際、以下のようなトラブルが生じる可能性もあります。
- 失敗リスク①|インプラントの結合不足
- 失敗リスク②|周囲炎やインプラントの破損
- 失敗リスク③|噛み合わせ不全や発音の違和感
具体的にどのようなケースが失敗と感じられているのか、順番に解説します。
失敗リスク①|インプラントの結合不足
失敗リスクとして多く報告されているのが、インプラントの結合不足です。
インプラントは骨の中に埋入した後、オッセオインテグレーション現象(インプラント材と骨の結合)が生じることによって、強固な土台としての役割を果たしています。
なお、「公益社団法人 日本口腔インプラント学会」によると、オッセオインテグレーションの定義は以下のように記されています。
6.オッセオインテグレーションの定義
骨とインプラント体が直接接触している状態をさし,生活を営む骨組織と荷重を受け機能しているインプラント表面との間の構造的かつ機能的結合
引用:公益社団法人 日本口腔インプラント学会「歯科インプラント治療指針」 日本歯科学会編
しかし、この結合が適切に得られないまま本歯を装着してしまうと、土台が不安定になり、インプラントとして正常に機能しません。わずか0.5mmの動揺でも他のインプラントに影響を与え、早急なアフターケアが必要になるケースがあります。
適切にオッセオインテグレーションが発生しない理由には、「仮歯中の食事制限を守らなかった」「医師の技術不足による固定不足」「顎骨の強度不足」などが挙げられます。
これらは医師による適切な診断と高い技術力で未然に防げるケースが多く、実際にはまれな事例です。しかし、安いクリニックでは術後の過ごし方や注意点といったリスクの説明を簡略化しているところもあり、患者が十分に理解しないままリスクに直面することもあります。 |
オールオン4・6に限らず、インプラント治療全般にいえるリスクですが、医師の技術力と術後の過ごし方がいかに重要かを示す典型的な失敗例といえるでしょう。
失敗リスク②|周囲炎やインプラントの破損
次に挙げられるのが、アフターケア不足による周囲炎やインプラントの破損です。
インプラント自体はむし歯になることはありませんが、周囲に汚れがたまると歯茎に炎症が起こり、歯周病と同じように骨を溶かしてしまう可能性があります。インプラントを長持ちさせるためには、日々の丁寧なブラッシングに加え、定期健診によるクリーニングが欠かせません。
また、メンテナンスを怠ったまま長期使用を続けると、摩耗による人工歯の破損や脱離といったトラブルにつながることもあります。そのため、ネジのゆるみや噛み合わせの確認を含めた定期的なチェックが必要です。
韓国でオールオン4・6を受けた方の中には、「定期健診のためだけに渡韓するのは大変」と感じ、メンテナンスを中断してしまうケースもあります。 その結果、周囲炎や破損のリスクが高まり、再治療や追加費用が発生してしまう可能性もあり、長期的に見るとかえって負担が大きくなることもあります。 |
失敗リスク③|噛み合わせ不全や発音の違和感
噛み合わせ不全や発音の違和感は、ここまで解説したインプラント治療全般にいえる失敗リスクとは異なり、オールオン4・6特有の失敗として挙げられる例の一つです。
オールオン4・6とは失った歯を補うための治療であり、もともとの歯や組織を完全に回復させるものではありません。そのため、大きな補綴物が口の中に入ることで、発音に違和感を覚えたり、噛み合わせに慣れるまで時間がかかったりするケースがあります。
- とはいえ、オールオン4・6という治療の特徴上起こり得る一時的な副作用にあたるため、必ずしも「治療の失敗」とはいえません。多くのケースでは、時間の経過とともに多くの方は気にならなくなってきます。
ただし、もし噛み合わせの配置が適切でなかった場合には違和感が長く続くこともあるため、事前の噛み合わせチェックを丁寧に行うことが重要です。
また、術後に違和感が解消されない場合に備えて、アフターケアや保証制度がしっかり整っているクリニックを選ぶことも大切です。
後悔しないためのチェックリスト
韓国でオールオン4やオールオン6を受けて後悔しないためには、以下の点を考慮して技術力も高く安心できるクリニックを選ぶことが大切です。
とくに費用が安いからと値段だけでクリニックを選ぶと、思わぬトラブルが生じる可能性もあるため、安全性を最優先にするためにもサポート体制の重視をおすすめします。
詳しくは以下の記事で解説していますので、合わせてご覧ください。
韓国でおすすめのオールオン4・6対応クリニック
オールオン4・6は高い技術力だけでなく、治療後のアフターケアも欠かせません。そのため、クリニックのフォロー体制がどれだけ整っているかが重要です。
ここからは、韓国で安心してオールオン4・6を受けられるおすすめのクリニックをご紹介します。
パーフェクト歯科
パーフェクト歯科では、豊富な種類のインプラント治療を行っており、オールオン4・6にも対応している数少ないクリニックの一つです。
・最新設備がある環境 院内には口腔スキャナー・3D CT・ナビゲーションガイドといった最新設備が整っているため、精密かつ安全な治療が期待できます。 |
・韓国で最も信頼されているメーカーのインプラント材を使用 世界70カ国以上で広く採用されている安全性の高いもの。 耐久性にも優れており、長期的な使用においても破損リスクを軽減できます。 |
・安心の保証期間あり インプラント本体には2年(韓国の標準は1年)、人工歯には1年の保証期間を設けているため、万が一トラブルが生じても安心です。 |
・アフターケア体制も充実 保証期間に加えて、治療後も長期的にサポートを受けられるので安心です。 |
保証対応 | インプラント:2年 人工歯:1年 |
---|---|
日本語対応 | あり |
LINE相談 | あり |
アフターケア | あり |
SNS |
まとめ|韓国オールオン4・6は「費用の安さ」だけでなく「信頼性」で選ぶべき
オールオン4・オールオン6は、治療期間も長く定期的なメンテナンスが必要となる施術です。そのため、施術を受ける際は「噛み合わせが悪い」「インプラントが動く」といった失敗リスクにつながらないよう、クリニック選びを慎重に行うことをおすすめします。
韓国で施術を受ける際、費用の安さは大きな魅力のひとつですが、あまりにも安すぎるクリニックは避けるべきです。術後の過ごし方やリスクの説明が不十分であったり、医師の技術力が不足していたりすると、トラブルにつながる可能性が高まります。
とはいえ、信頼できるクリニックを選べば、日本よりも費用を抑えつつ質の高い治療を受けられる可能性も十分にあります。
「費用」だけで判断せず、「信頼性」と「サポート体制」を重視して、自分に合ったクリニックを選ぶようにしましょう。