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韓国入国手続きの最新情報 e-Arrival CardとK-ETAの違いを比較解説

韓国入国手続きの最新情報 e-Arrival CardとK-ETAの違いを比較解説

韓国の入国手続きe-Arrival CardとK-ETAをご存知ですか?

デジタル化に対応するために導入されたオンラインシステムですが、どんな違いがあるのか?韓国旅行ではどちらが必要なのか?とよく理解ができていない方も多いでしょう。

そこで今回は韓国のe-Arrival CardとK-ETAの違いや、今後の手続き方法について解説します。

韓国への入国手続きは近年大きく変化している

韓国への入国手続きは、近年大きな変化をみせています。

以前は旅行客が書類に必要事項を記入して提出し入国手続きを行っていたのですが、最近はオンラインで手続きができるようになりました。

世界的なデジタル化の流れに乗って、韓国の入国手続きも現代的に変化しているのです。

以前は「紙の入国カード」が必要だった

韓国では今までは入国審査の際に「紙の入国カード」が必要でした。

機内や空港の入国審査カウンターなどで用紙を取得して、ボールペンで記入してパスポートと一緒に提出するルールだったのです。

入国カードには、氏名・性別・生年月日・韓国にいる間の滞在先情報などを記入します。

記入する項目は少ないので複雑な手続きではありませんが、空の旅を終えた後での入国カードの準備は面倒に感じる方が多かったようです。

2025年12月末までは紙の入国カードも利用できるようになっています。

現在は「オンライン化」への移行が進行

韓国では現在「オンライン化」の移行が積極的に進められています。

入国カードや渡航認証がオンライン上でできるようになったので、用紙をもらわなくても自宅など好きな場所から申請ができます。

韓国に到着してからではなく、渡韓前に申請をして準備ができるのもオンライン化のメリットです。

・e-Arrival Card完全導入予定
・K-ETAは導入済み
・Q-CODEは実質停止寄り

K-ETAは2021年5月3日にテスト運用が開始され、9月1日から本格運用がスターとしました。e-Arrival Cardが導入されたのは2025年2月24日と比較的最近です。

Q-CODEは健康状態質問書のことで提出が義務付けられていましたが、2023年7月15日からは検疫管理地域からの入国のみ必要に変更されました。

健康状態の申告については、K-ETAに入力するようになっています。

e-Arrival Cardとは?

引用元

e-Arrival Cardは電子入国カードシステムです。

入国カードの作成がオンラインでできるシステムで、韓国に到着する日はもちろん、渡韓前でも申請ができるようになりました。手数料無料で利用可能です。

スマホやタブレット、パソコンから公式サイトにアクセスして申請を行います。

現在e-Arrival Cardの申請はブラウザからのみの受付です。アプリをダウンロードして申請することはできないので、ご注意ください。

データのみの提出なので、プリントアウトする必要はありません。

入国カードの電子版

e-Arrival Cardは入国カードの電子版です。

韓国の法務部が運営するホームページから申請できます。入国カードよりも利便性が高く、効率よく手続きが進められるようになっています。

必要な情報の項目は同じですが、手続きのルールが違います。

入国カードe-Arrival Card
・手書き
・当日提出
・提出時に有効になる
・オンラインで入力
・到着3日前から提出可能
・申請後72時間以内の入国で有効

リアルタイムでの対応が必要な入国カードに対して、e-Arrival Cardは渡航前のオンライン登録が可能です。

現在は入国カードとe-Arrival Cardのどちらを利用しても問題ありません。ただ、今後はe-Arrival Cardに一本化してオンライン申請のみになる予定です。

導入目的

入国カードがあるのにe-Arrival Cardを導入した大きな理由は3つです。

・入国審査の時間を短縮する
・海外観光客が増加している
・2026年以降の完全ペーパーレス化

e-Arrival Cardで事前申請を行っていれば、入国審査官は情報を照らし合わせるだけです。作業が簡単になるので、審査時間が短縮できます。

海外観光客が増加しているのも、e-Arrival Card導入の大きなきっかけです。

2025年7月の海外観光客は2024年7月の7倍という驚異の増加を見せました。訪れる人が多いと入国審査も混雑するため、混雑緩和を狙い導入されたのです。

韓国はデジタル先進国としてペーパーレス化に力を入れていることも大きく影響しています。

いつから必要?

e-Arrival Cardは2026年1月1日から本格的な運用が開始される予定です。

現在は試験運用中の段階で、利用は強制ではありません。従来通りの入国カードに手書きをして提出するか、e-Arrival Cardを利用するか私たちが選択できるようになっています。

渡韓時期によってルールが違うので、確認しておきましょう。

2025年12月31日まで2026年1月1日から
入国カードとe-Arrival cardが利用可能e-Arrival cardのみ

K-ETAとは?(電子渡航認証)

引用元

K-ETAとは「電子渡航認証」のことです。

事前にK-ETAを使ってオンラインで申請を行うことで、余裕を持って渡航認証を受けることができます。ビザ免除で韓国に入国する外国籍の方が対象の手続きです。

公式サイトやアプリから申請をすると審査に入り、承認されれば渡航認証が得られます。

取得が免除されている国もありますが、取得対象の国籍なのに未取得だった場合、飛行機の搭乗許可が出ない可能性があるのでしっかりルールを確認しておきましょう。

K-ETAについては以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

韓国版のESTA

アメリカにはビザ免除対象国籍の方が観光やビジネスで入国する場合、ESTAというオンラインサービスで申請を行って渡航認証を得ておくルールがあります。

ESTAの韓国版がK-ETAです。申請対象になるケースがこちら。

・ビザ免除対象国以外の国籍の方で有効なビザを保有していない
・観光やビジネス韓国に短期滞在する
・済州島にビザで入国して韓国国内の別の地域へ移動する

短期滞在とは90日以内の滞在のことを指します。滞在期間が90日以上になる場合は、ビザの申請が必要です。

現在は日本人が免除措置中

現在、日本人はK-ETAの取得が免除されています。

2023年にスタートした韓国の観光活性化プロジェクトのひとつであり、対象の22ヶ国の国籍をもつ方はK-ETA取得が免除されているのです。

K-ETA取得免除は「2026年12月31日」で終了します。

免除期間中にK-ETAの申請を行っていたとしても、免除期間終了後に利用する場合はもう一度申請が必要になることを覚えておきましょう。

申請に必要なもの

K-ETA申請をする時に必要なものは5つあります。

・スマートフォン、タブレット、PCのいずれか1つ
・有効期限内のパスポート(残存期間6ヶ月以上推奨)
・顔写真データ(カラー・JPG・20MB・縦横700px以内)
・メールアドレス
・クレジットカードまたはデビットカード

申請にはスマホ・パソコン・タブレットのどれを使っても問題ありません。

認証作業があるので、メールアドレスはすぐに確認できるものに設定しましょう。顔写真データはスマホで自撮りした写真も利用可能です。

証明写真を撮るときのように、身だしなみを整えて装飾品は身に着けずに撮影してください。

クレジットカード・デビットカードは、K-ETAの手数料の決済に必要です。手数料は10,000ウォン(約1,100円)となっています。

e-Arrival CardとK-ETAの違いを比較

e-Arrival Cardは電子入国カードシステム・K-ETAは電子渡航認証のことです。

入国のための申告がe-Arrival Cardであり、渡航の許可を得るための申告がK-ETAとなります。申請をする目的が違いますよね。

申請のタイミングや必要性なども違うので、違いを比較してみましょう。

e-Arrival CardK-ETA
目的入国情報の事前登録渡航前に申請・審査
タイミング渡航前~到着直前渡航前に申請・審査
必要性2026年以降義務化予定2027年以降義務化予定
対応入国カードの代替ビザ免除国への審査制度
入力情報・パスポート
・滞在先
・航空便情報
・個人情報
・顔写真
・滞在目的
・パスポート
・滞在先
・健康状態
・個人情報
・顔写真
・滞在目的
有効期限72時間以内3年
(パスポート期限の方が短い場合は
パスポートの有効期限まで)

e-Arrival Cardには事前審査がないため、申請のタイミングは到着ギリギリでも問題ありません。K-ETAは審査があるため、渡韓72時間前までの申請がおすすめです。

免除の終了はe-Arrival Cardが2025年12月末、K-ETAが2026年12月末で1年違います。

また、e-Arrival Cardは滞在に関する情報を主に入力しますが、K-ETAは感染症に関する申告や過去の犯罪履歴についての入力もあり内容が濃いです。

有効期限が短期のe-Arrival Cardに対し、K-ETAは3年あります。

ただ、パスポートの有効期限がK-ETAの有効期限よりも短い場合は、K-ETAの有効期限がパスポートと同じ有効期限になるのでご注意ください。

2つはどちらも必要になる可能性がある?

e-Arrival CardとK-ETAはどちらもオンラインシステムですが、サービスは別物です。

e-Arrival Card入国カードの置き換え
K-ETA渡航前審査システム

e-Arrival Cardは入国カード・K-ETAはパスで役割が異なるため、今後はe-Arrival Card申請とK-ETA申請のどちらも必要になる可能性があります。

ただ、現時点ではどちらのサービスも申請免除・紙による申請の終了時期が確定しているだけで、発表されている終了後のルールは予定の段階です。

現時点では、入国カードがe-Arrival Cardに置き換えになるのはほぼ確定でしょう。

韓国法務部より発表があれば、情報は随時更新します。

統合の可能性も議論中

今後はK-ETAがe-Arrival Card側に統合される可能性があります。

具体的な話が出ている段階ではありませんが、入国手続の効率化を積極的に考えている韓国では、統合すべきだという意見が出ているようです。

将来的には入国カードと渡航前審査が同時に申請できるようになるかもしれません。

2026年以降は手続きがこのように変わる

e-Arrival Cardは2025年、K-ETAは2026年に申請免除期間が終了します。

2026年1月1日以降の手続きは、以下のように変わる予定です。

2026年1月1日以降2027年1月1日以降
出発前K-ETAは免除継続中K-ETA
渡航前~出発前e-Arrival Cardにオンライン入力e-Arrival Cardにオンライン入力
到着後入国審査入国審査

2026年から入国カードがe-Arrival Cardに置き換わる予定なので、入国審査はスムーズになるでしょう。

翌年の2027年以降はK-ETA免除がなくなるので、出発前にオンラインで渡航許可認証を受けます。さらに入国審査までにe-Arrival Card申請も行っておく流れです。

2026年~2027年にかけて、韓国の入国審査の効率はかなり良くなるでしょう。

よくある質問(FAQ)

現時点ではe-Arrival CardとK-ETAどちらが必要?

韓国に入国する外国籍の方はe-Arrival Cardまたは入国カードの提出は必須です。ただ、有効期限内のK-ETAを保有している場合は提出が免除されます。

滞在先が決まっていなくても申請できる?

メインの滞在先や滞在する可能性が高い場所を申告すれば申請できます。ただ、入国審査のときに詳しく確認されるので、説明できるようにしておきましょう。

提出する顔写真はカラコン着用OK?

e-Arrival CardやK-ETAの申請で提出する顔写真は、パスポート写真と同一人物だと分かるように撮影してください。パスポートはカラコンなし、顔写真はカラコン着用で見た目に大きな違いが出てしまった場合、入国審査で不利になる可能性が高いです。

まとめ

e-Arrival CardとK-ETAの目的や違いについてご紹介しました。

デジタル化が急速に進んでいるため、今後は入国カードが廃止され「e-Arrival Card・K-ETA」によるオンライン申請に移行していくでしょう。

目的が違うまったく別物のシステムなので、利用の際は申請のタイミングに注意してください。

事前に入国カードや渡航認証が得られるので入国審査がスムーズになり、到着後にバタバタすることもなくなるはずです。