韓国は美容大国として知られており、ヒアルロン酸注射(フィラー注射)をはじめとした美容医療が盛んです。K-POPアイドルのような美貌に憧れる人々も多く、美容整形に対するハードルが比較的低いのが特徴です。
海外での美容医療には、メリットとデメリットの両面があります。特にヒアルロン酸注射(フィラー注射)は、技術や価格の面で韓国が注目を集めています。しかし、「安いから」「人気だから」だけで選んでいいのでしょうか?日本との違いを正しく理解することが、失敗しない韓国美容の第一歩となります。
この記事では、韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受けることを検討している方に向けて、日本との違いや注意点、そして安全に施術を受けるためのヒントなどを詳しく解説します。
韓国でのヒアルロン酸注射(フィラー注射)が気になっている方はぜひ最後までご覧ください。
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)における韓国と日本の違い
韓国で行われているヒアルロン酸注射(フィラー注射)と日本で行われているヒアルロン酸注射(フィラー注射)の違いを以下の表にまとめました。
韓国 | 日本 | |
---|---|---|
種類 | ・ジュビダーム ・レスチレン ・テオシアル など、多様な海外製品を使用 | ・アラガン ・レスチレン など、限られた製品が中心 |
価格 | 10万ウォン~100万ウォン程度 (1万円~10万円相当) | 3万円~20円程度 |
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)とは?
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)とは、皮膚にヒアルロン酸を直接注入し、しわやたるみを改善する美容施術です。ヒアルロン酸は体内にも存在する成分で、肌に潤いを与え、ボリュームを補う役割を果たします。即効性があり、ダウンタイムが短いことから、幅広い年齢層に人気の治療法です。
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)で解消できる悩み
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)では、以下のような悩みを解消できます。
- ほうれい線の改善
- 目の下のくぼみ解消
- 頬や額、こめかみのボリューム不足
- あごラインの形成
- 立体感のある鼻筋
- リップや涙袋のボリューム不足
解消できる悩み1:凹み
年齢とともに気になってくる顔の凹みは、ヒアルロン酸注射(フィラー注射)で効果的に改善できます。特に目の下のくぼみや頬のこけ、こめかみの陥没、鼻の横(貴族部)などは、適切な量のヒアルロン酸を注入することで、自然な若々しさを取り戻すことができます。こうした凹みの改善により、疲れて見える印象や老けて見える印象を軽減することが可能です。
解消できる悩み2:しわ
ほうれい線や目の下などのしわは、年齢以上に老けて見える原因となります。ヒアルロン酸注射(フィラー注射)では、しわの種類や深さに応じて適切な量を注入することで、自然な改善効果が期待できます。表情じわの場合は、筋肉の動きを妨げない程度の注入量で、自然な表情を保ちながら改善することができます。
解消できる悩み3:ボリューム不足
加齢に伴って失われる顔のボリュームも、ヒアルロン酸注射(フィラー注射)によって効果的に改善できます。頬や額のボリューム不足、立体的な鼻筋の形成、リップや涙袋のボリュームアップなど、顔の様々な部位に対応が可能です。顔の骨格や筋肉の状態をしっかり考慮した上で、注入量やデザインを細かく調整します。熟練した医師であれば、自然な仕上がりから華やかな印象まで、注入の量やデザインを調整しながら、理想の印象を引き出すことができます。
韓国ヒアルロン酸注射(フィラー注射)の種類
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)に使用される製剤は多様で、注入部位に応じて異なる種類のヒアルロン酸が使用されます。特に日本では、アラガン・ジャパン社が提供するジュビダームシリーズが人気であり、日本国内で薬事承認を受けているため、多くの医師から信頼されています。
一方、韓国では、アラガン社のジュビダームシリーズの後発品にあたるヒアルロン酸製剤が多く使用されており、手軽な価格で人気を集めています。
韓国と日本のヒアルロン酸注射(フィラー注射)の大きな違いは価格だけでなく、使用される製剤の種類にもあります。次に、ヒアルロン酸製剤の種類について詳しく解説します。
ジュビダーム
ジュビダームは、世界中で広く使用されている代表的なヒアルロン酸の一つです。高い安全性と効果が認められており、日本でも多くのクリニックで扱われています。ジュビダームは、注入する部位や目的に合わせて、硬さや粘度が異なる複数の種類が用意されており、医師が患者様の状態に合わせて最適なものを選択します。
レスチレン
全世界で使用されているヒアルロン酸の代名詞です。レスチレンはスウェーデン製で、自然な仕上がりを重視する方におすすめのヒアルロン酸です。肌に馴染みやすく、柔らかな質感のため、表情が豊かになるのも特徴です。
エランセ
エランセは、コラーゲン生成を促す効果があり、時間が経つにつれて自然なボリュームアップが期待できるヒアルロン酸です。一度の施術で長期的な効果が期待できるため、何度もクリニックに通うのが難しい方にもおすすめです。
イブアール
韓国製のヒアルロン酸で、コストパフォーマンスの高さも魅力です。顔の動きに馴染みやすく、自然な仕上がりになるため、初めてのヒアルロン酸注射(フィラー注射)に最適です。
チャウムプレミアム
チャウムプレミアムは、韓国製の高品質なヒアルロン酸で、細粒子均一化工法を施しているため、ボリュームと弾力性が高いのが特徴です。Bi-HEXAという独自の製法で作られ、ヒアルロン酸の結びつきが強く、効果が長く持続するため、一度の施術で満足度の高い結果を得たい方におすすめです。ジュビダームビスタ®同様に、ヒアルロン酸の硬さの違いでシリーズが展開されています。
ニューラミス
ニューラミスはバイオ医薬品の開発や製造、マーケティングを行う韓国の企業「メディ・トックス」の製剤です。凝集性に優れており、注入後の形を維持できる特徴があるため、鼻やあごなど形をしっかり出したい部位に適しています。また、皮膚への浸透性にも優れているため、注入後は皮膚組織となじみ、ナチュラルな仕上がりを楽しめます。持続期間は約半年〜1年です。
スターフィル
スターフィルは、複数のシリーズがあり、部位や目的に合わせて選択できるヒアルロン酸です。持続期間の目安は6ヵ月で、気軽にヒアルロン酸注射(フィラー注射)を試してみたい方におすすめです。
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)ダウンタイム中の症状と経過
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)のダウンタイムでは、以下のような症状が出る場合があります。ダウンタイムとは、施術後から日常生活に戻るまでの回復期間のことです。
- 腫れ
- 内出血
- 痛み
- 違和感
ヒアルロン酸注入後は、メイク・入浴・運動など行動に制限があるのが一般的です。医師の指示に従って過ごしましょう。
痛みや腫れは数日ほどでおさまるケースもありますが、内出血や違和感に関しては数週間ほど続く場合もあります。
赤みや熱感、強い痛みが続く場合、感染の可能性も考えられます。基本的には施術当日に帰国することも可能ですが、これらの副作用が現れた際には、数日間経過を観察してから帰国する方がより安全です。体調の変化や症状の悪化がないか確認しながら、無理のないスケジュールで帰国することをおすすめします。
ダウンタイム症状1:腫れ
注射直後から腫れが生じ、特に鼻や目の下、唇など敏感な部位では腫れが目立ちます。通常、1〜2週間で徐々におさまります。
ダウンタイム症状2:内出血
注射部位に内出血が起こることがあり、軽いあざのように見える場合があります。1週間ほどで消失しますが、大事な予定の直前に施術することは控えた方が良いでしょう。
ダウンタイム症状3:痛み
注入後に麻酔が切れると痛みが生じることがありますが、通常数日~1週間でおさまります。鼻は特に痛みを感じやすい部位です。多くのクリニックでは鎮痛剤を処方してくれるため、そちらを内服し経過を見ましょう。
ダウンタイム症状4:違和感
ヒアルロン酸が馴染むまで、皮膚の下に硬さを感じることがありますが、時間とともに自然に解消します。
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)のリスク
ヒアルロン酸注射(フィラー注射)には、以下のようなリスクがあります。
- 血管閉塞
- チンダル現象
- アレルギー反応
リスク1:血管閉塞
誤って血管にヒアルロン酸が注入されると、血流が遮断され、皮膚の壊死などの重篤な症状が起こるリスクがあります。
リスク2:チンダル現象
チンダル現象とは、ヒアルロン酸注射(フィラー注射)後に皮膚が青白く見える状態のことです。これは、透明なヒアルロン酸が浅い層に注入され、光が皮膚を通過してヒアルロン酸に反射・散乱されることにより起こります。皮膚が薄い部位(特に目の下など)に発生しやすく、光の散乱が青っぽく見えるため、「青白く」見えることが特徴です。
リスク3:アレルギー反応
稀にヒアルロン酸に対してアレルギー反応が現れることがあり、腫れやかゆみが強くなるケースもあります。アレルギー反応が現れた場合はすぐにヒアルロン酸を溶解する必要があります。
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受ける場合の費用
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受ける場合の費用は、10万ウォン~100万ウォン程度(1万円~10万円相当)です。額や頬のような、注入量が多い箇所の場合には、100万ウォン~700万ウォン(10万~70万円相当)ほどかかるケースもあります。
一方、日本でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受ける場合の費用は、3万円~20円程度です。韓国と同じく注入量が多い箇所の場合は、数十万円と高額になるケースが多いです。
以下の表に、ヒアルロン酸注射(フィラー注射)の費用について韓国の相場と日本の相場をまとめました。
韓国 | 日本 | |
---|---|---|
1cc注入(唇・ほうれい線など) | 10万~30万ウォン (1万~3万円相当) | 3万~5万円 |
2cc注入(頬・顎など) | 30万~50万ウォン (3万~5万円相当) | 5万~10万円 |
3cc以上の大容量注入(額など) | 50万~100万ウォン (5万~10万円相当) | 8万~50万円 |
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)をするメリット
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受けるメリットは次のとおりです。
- コストパフォーマンスが高い
- 韓国の医師たちの技術力の高さ
- 充実したアフターケア
メリット1:コストパフォーマンスが高い
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受ける最大のメリットは、優れたコストパフォーマンスです。日本での施術と比較すると、30-50%程度費用を抑えられるにもかかわらず、高品質な施術を受けることができます。特に複数回の施術が必要な場合や、大容量の注入を検討している場合は、この価格差が大きな魅力です。
メリット2:韓国の医師たちの技術力の高さ
韓国は美容医療の先進国として世界的に知られており、医師たちの技術力は非常に高いレベルです。美容整形やヒアルロン酸注入の症例数が多く、豊富な経験を持つ医師が施術を行います。また、最新の技術や機器を積極的に導入しており、より安全性の高い効果的な施術を受けることができます。
メリット3:充実したアフターケア
韓国の美容クリニックでは、施術後のアフターケアが非常に充実しています。施術直後からきめ細かなフォローアップを受けることができ、腫れや内出血などの症状に対しても迅速な対応が可能です。また、追加施術が必要な場合でも、柔軟に対応してもらえるため、より満足度の高い結果を得やすい環境が整っています。
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)をするデメリット
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受けるデメリットは次のとおりです。
- 言語の壁
- 医療トラブル時の対応
- 渡航費用の追加
デメリット1:言語の壁
韓国で施術を受ける際の最も大きな課題は言語の問題です。医療に関する専門的な相談や、自分の希望を細かく伝えることが難しい場合があります。通訳や日本語コーディネーターがいるクリニックもありますが、医療用語の正確な翻訳や微妙なニュアンスの伝達に不安が残る可能性があります。
デメリット2:医療トラブル時の対応
海外での医療行為は、万が一トラブルが発生した場合の対応が難しいケースが多いです。特に帰国後に問題が生じた場合、迅速な対応を受けることが難しく、日本での法的保護を受けにくい状況に陥る可能性があります。また、韓国の医療保険制度は日本とは異なり、予期せぬ追加費用が発生するリスクもあります。緊急時の対応や補償についても、日本国内での施術と比べて不安要素が多くなります。
デメリット3:渡航費用の追加
施術費用自体は日本より安価でも、航空券、ホテル代、現地での交通費など、付随する費用が必要となります。また、施術後の経過観察や予期せぬ追加施術が必要になった場合、滞在期間を延長しなければならず、さらなる費用が発生する可能性があります。短期間の滞在では十分な回復期間を確保できない場合もあり、スケジュール管理の面でも慎重な計画が必要です。
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受けて失敗・後悔しないためのポイント
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受ける場合に、失敗や後悔しないためのポイントは次のとおりです。
- 事前の症例の確認
- 信頼できるクリニック選び
- リスクへの備え
ポイント1:事前の症例の確認
成功するためには、まず徹底的な事前調査が重要です。検討しているクリニックのビフォーアフター写真や施術例を詳しく確認しましょう。特に、自分の希望する仕上がりに近い症例を探し、その施術方法や使用された製品を把握しておくと、よりクリニックを選びやすいです。また、実際の患者の口コミや評価も参考になります。ただし、SNSやレビューサイトの情報は、1ヶ所のみの情報を鵜吞みにするのではなく、複数の情報源から慎重に判断することが重要です。
ポイント2:信頼できるクリニック選び
安全な施術のために、クリニックの選択は特に重要です。以下の点を重視して選びましょう:
- 韓国政府による正式認可を受けているか
- 日本の医療機関との提携があるか
- 日本語対応が可能か
- 担当医師の経験年数や資格
- 緊急時の対応体制
- アフターケアの充実度
また、可能であれば複数のクリニックを比較検討し、料金体系や施術方針の違いを確認することをおすすめします。価格だけでなく、クリニックの信頼性や安全性を重視した選択をすることが重要です。
ポイント3:リスクへの備え
外での医療施術には予期せぬトラブルがつきものです。そのため、十分な補償内容の海外旅行保険への加入がおすすめです。また、施術後の回復に必要な期間を考慮し、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
施術内容と料金は必ず書面で確認し、帰国後のフォローアップ体制についても事前にクリニックと相談しておくことで、より安全な施術につながります。
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受ける場合の流れ
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受ける場合、以下のような流れになるのが一般的です。
- クリニックの予約
- 渡韓の準備
- クリニック来院
- カウンセリング
- 施術
- アフターケア
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)がおすすめのクリニック
韓国でヒアルロン酸注射(フィラー注射)がおすすめクリニックをより多く知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
※内部リンク(ブログカード)
アルムダウン・ミタム医院
人気観光地、明洞(ミョンドン)に位置する「アルムダウン・ミタム医院」は、韓国国内はもちろん、日本からの旅行者にも人気のある総合美容クリニックです。評判の理由は、完璧主義の院長による丁寧な施術と、親しみやすいスタッフたちの対応にあります。日本語対応スタッフが常駐しているため、言葉の心配がなく、ホスピタリティの高さが人気の理由の一つです。
2003年に開院して以来、豊富な臨床経験と信頼を築き上げ、2020年には院内を全面リニューアルしました。アンチエイジング施術の糸リフトやヒアルロン酸注入、さらにプチ整形や皮膚管理、ダイエットプログラムまで幅広い施術が受けられます。明洞駅から徒歩すぐという立地の良さも大きな魅力です。
ヘドゥリン美容クリニック・韓医院
新村(シンチョン)にある「ヘドゥリン美容クリニック・韓医院」は、漢方薬やレーザー治療など、東洋と西洋の技術を融合させた美容プログラムが充実しているクリニックです。特にアンチエイジングやダイエットの施術が高評価で、男女問わず幅広い年齢層から支持されています。
経験豊富な3人の院長は、患者一人ひとりに最適な提案を行い、きめ細かなカウンセリングで悩みに応えます。日本語対応スタッフも常駐しており、言語面での心配も不要です。
トックスエンフィル(toxnfill)皮膚科 明洞店
「トックスエンフィル皮膚科 明洞店」は、韓国内に40店舗以上展開しているクリニックチェーンの一つで、プチ整形や肌管理に特化しています。1対1のカスタマイズ診断を通じて、個々の顔や肌質に最適な施術を提供しています。
ボトックスやヒアルロン酸、糸リフト、肌レーザーなどが特に人気で、数多くの日本人訪問客を受け入れているため、症例件数が非常に豊富です。日本語スタッフが常駐し、施術からアフターケアまで安心して受けられるのも大きな魅力です。また、明洞駅から近く、観光ついでに訪れるのにも大変便利です。
まとめ:コスパよくヒアルロン酸注射(フィラー注射)を受けたいなら渡韓を視野にいれよう
これまでご紹介した韓国でのヒアルロン酸注射(フィラー注射)について、日本との違いや基本情報からわかる結論は、韓国での施術は「高い質」と「低コスト」のバランスが非常に優れている点です。
実は、韓国の美容医療が進化している背景には、美容施術が文化的に浸透しており、施術の頻度や需要が非常に高いことがあげられます。その結果、施術の技術が磨かれ続け、競争が激しくなることで、質が高まりつつ価格が抑えられるという好循環が生まれています。また、韓国ではダウンタイムを最小限に抑えた施術が求められるため、結果的に、旅行中でも美容施術を受けやすい環境が整っています。
韓国旅行中に気軽に美容施術を楽しみたい方、コストを重視しつつ質の高い美容施術を受けたい方はぜひ韓国でのヒアルロン酸注射(フィラー注射)を検討してみてはいかがでしょうか。