美容大国として名高い韓国。その先進的な美容医療技術と手頃な価格に魅力を感じ、韓国での脂肪吸引を検討している日本人が増えています。しかし、異国での手術にはリスクや注意点がつきものです。
この記事では、韓国での脂肪吸引について、手術を受ける前に押さえておきたい基礎知識や日本との違いを詳しく解説します。
美しさの追求と安全性のバランスを取りながら、納得のいく決断をするためのポイントをお伝えします。韓国での脂肪吸引に興味がある方はぜひ最後まで読んでみてください。
脂肪吸引における韓国と日本の違い
韓国で行われている脂肪吸引と日本で行われている脂肪吸引の種類を以下の表にまとめました。
各国で主流となっている、吸引方法を記載しています。
韓国 | 日本 | |
---|---|---|
種類 | ・テキストが入りますベイザーリポ ・ボディタイト ・ライポマティック ・ウルトラゼット | ・シリンジ吸引 ・エルコーニアレーザー ・スマートリポレーザー (レーザーアシスト脂肪吸引) ・ボディジェット ・アキーセル ・ライポマティック ・ベイザーリポ |
価格 | 100万ウォン~700万ウォン (10万~70万円相当) | 20万~150万 |
脂肪吸引とは?
脂肪吸引は、細いカニューレ(細長い医療用の器具)を用いて、余分な皮下脂肪を除去する美容外科の施術です。ダイエットでは難しい部分痩せや、ボディラインを美しく整える効果が期待できます。
脂肪吸引で解消できる悩み
脂肪吸引では、以下のような悩みを解消できます。
- 部分的に脂肪を減らしたい
- 短期間で確実に痩せたい
- リバウンドしないで痩せたい
解消できる悩み1:部分的に脂肪を減らしたい
運動や食事制限などのダイエットでは落としにくい部位でも脂肪を減らすことが可能です。特定の部位をピンポイントに吸引することが可能なため、痩せたくないけれど一部分だけが気になる、といった方にもおすすめです。
解消できる悩み2:短期間で確実に痩せたい
ダイエットでは成果が出るまでに時間がかかりますが、脂肪吸引なら一度の施術で目に見える効果を実感でき、短期間でのボディメイクが可能です。
解消できる悩み3:リバウンドせずに痩せたい
ダイエット後にリバウンドしやすい体質でも、脂肪吸引は直接脂肪細胞を取り除くため、元に戻りにくいという利点があります。リバウンドのリスクを抑えて理想の体型を維持できます。
韓国脂肪吸引の方式
韓国の脂肪吸引には、以下のような方式があります。
- ベイザーリポ
- ボディタイト
- ライポマティック
- ウルトラゼット
なお、日本の脂肪吸引では、以下のような方式があります。
- シリンジ吸引
- エルコーニアレーザー
- スマートリポレーザー(レーザーアシスト脂肪吸引)
- ボディジェット
- アキーセル
- ライポマティック
- ベイザーリポ
韓国で主流となっている脂肪吸引方式は上記4種類です。
日本の脂肪吸引方式は人気が分散されている、かつ、クリニックによっても使用する機器の種類が違う場合が多いようです。
ここからは、脂肪吸引の方式について詳しく解説します。
韓国・日本方式1:ベイザーリポ
ベイザーリポを使った脂肪吸引は、日本でも韓国でも主流の方式です。脂肪細胞を柔らかくする特殊な超音波(ベイザー波)を使用し、脂肪を吸引します。ベイザー波は脂肪のみに作用する特徴があるため、周辺組織へのダメージが少ないメリットがあります。また、これに比例して手術中の出血や手術後の腫れ、痛みも少なく、ダウンタイムが比較的短くなる特徴があります。
韓国方式2:ボディタイト
がん治療や電気メスなどでも使用される高周波「ラジオ波」の熱を利用し、脂肪細胞を溶かしてからカニューレで吸引する方法です。手術時間が比較的短く、体への負担が少ない上、脂肪の取り残しが少ないとされています。ただし、まだ比較的新しい方法であり、他の脂肪吸引法に比べて症例数が少ない点は留意が必要です。
韓国方式3:ライポマティック
ライポマティックは、超音波技術を利用した脂肪吸引機器です。カニューレの振動によって脂肪を柔らかくし、吸引します。日本では導入しているクリニックは少ないものの、韓国では多くのクリニックがこの技術を採用しています。従来の脂肪吸引機器に比べ、一度に除去できる脂肪量が多く、広範囲の脂肪吸引が可能とされています。
韓国方式4:ウルトラゼット
ウルトラゼット脂肪吸引は、韓国で開発された機器です。超音波を用いて脂肪細胞を破壊し、液状化した脂肪をカニューレで吸引します。出血や痛みが少なく、一度に多くの脂肪を除去できるという特徴がありますが、この方法は韓国でのみ認可されており、日本ではまだ導入例が少ないため、施術費用が高額になる傾向があります。
日本の方式1:シリンジ法
シリンジ法は、注射器で陰圧をかけて脂肪を丁寧に吸引する方法です。手動で吸引圧を調整できるため、細かい部位の吸引に適していますが、脂肪が多い部位や浅い層には不向きです。また、吸引が進むにつれて効率が落ちるため、大量の脂肪除去には適していません。この施術には高度な技術が必要で、経験豊富な医師しか行えない方法です。
日本の方式2:アキーセル
カニューレの微細な振動で脂肪を柔らかくほぐしながら吸引する方法です。アメリカの国家機関であるFDA(日本の厚生労働省にあたる機関)の認可も得ており、周辺組織へのダメージが少なく、ダウンタイムが少ない特徴があります。通常よりも細く、吸引口が小さいカニューレを使用するため、定着率の高い脂肪注入に適した脂肪を採取することが可能です。さらに、吸引機能だけでなく注入機能も備えているため、脂肪注入を前提とした脂肪採取に適している方法です。
日本の方式3:エルコーニアレーザー
エルコーニアレーザーという低出力レーザーを、肌の上から滑らせるように数分間照射し、脂肪細胞を柔らかくした上でカニューレで吸引していく方法です。アメリカの国家機関であるFDA(日本の厚生労働省にあたる機関)の認可も得ており、欧米では広く普及しています。
体外からレーザーを当てるため脂肪細胞に届くエネルギー量が少なくなり、それだけ吸引できる量も少なくなるという難点があります。
日本の方式4:スマートリポレーザー(レーザーアシスト脂肪吸引)
この方法では、つまようじほどの細さの器具を体内に挿入し、内部からレーザーを照射して脂肪を溶かし、分解・排出します。脂肪溶解注射に近い感覚で、脂肪が自然に吸収され、痩せたように見えるのが大きな利点です。レーザー器具は非常に細く、傷跡が目立ちにくいのも特徴ですが、広範囲の脂肪除去には適していません。脂肪吸引ほどの効果は期待できず、併用しても効果は大きく変わらないとされています。
日本の方式5:ボディジェット
この施術は、カニューレの先からジェット水流を噴射し、水圧で脂肪と周辺組織を分離して吸引する方法です。周辺組織へのダメージを抑えられるのが特徴ですが、一度に多くの脂肪を取るのには適していません。大量の水を使用するため、脂肪除去後のスペースに水分が溜まり、むくみが生じやすいというデメリットがあります。
脂肪吸引ダウンタイム中の症状と経過
脂肪吸引のダウンタイムでは、以下のような症状が出る場合があります。ダウンタイムとは、施術後から日常生活に戻るまでの回復期間のことです。
- 痛み
- 内出血
- むくみ
- 硬縮
脂肪吸引は、部位や人によって程度は様々ですが、痛みや内出血、むくみ、硬縮といった症状が現れます。脂肪吸引後はこのダウンタイムという正常な経過を経て、3~6ヵ月ほどかけてしっかり細くなっていきます。
ダウンタイム中の生活の制限はクリニックによって様々です。医師の指示に従って過ごしましょう。
痛みや内出血は数週間ほどでおさまるケースが多いですが、むくみに関しては1か月ほど続く場合もあります。
脂肪吸引の部位が熱をもったり、赤く腫れてきた等の症状がある期間は韓国に滞在が必要です。帰国の目安は担当の医師に必ず確認してください。
ダウンタイム症状1:痛み
強い筋肉痛のような痛みが現れます。中でも太ももは痛みが強く出やすい傾向があります。症状のピークは術後3日間で、違和感を含め1~2週間ほどでほぼ消失する場合が多いです。
ダウンタイム症状2:内出血
赤黒いあざから徐々に黄色っぽく色が変わっていき消失します。実際に吸引した箇所よりも広い範囲で内出血の色味が現れます。重力に伴い、色味が徐々に下へ下がっていくのが特徴です。術後4~5日ほどが内出血のピークで、1週間前後で黄色くなり、2~3週間でほぼ消失します。
ダウンタイム症状3:むくみ
施術直後はむくみで一時的に施術前より太くなることもあります。重力の影響で下半身は特に広範囲にむくみが現れやすいです。症状のピークは1週間前後で、2週間~1ヵ月ほどで徐々に気にならなくなっていきます。
ダウンタイム症状3:硬縮
施術部位の皮膚に違和感(つっぱり感・硬さ・でこぼこ感など)が生じることを硬縮といいます。施術後1~2週間経過してから出現します。マッサージ等を行うと、3~6ヵ月ほどで気にならなくなっていいきます。
脂肪吸引のデメリット
脂肪吸引には、以下のようなデメリットがあります。
- 費用が高い
- 失敗することがある
- 術後にダウンタイムがある
デメリット1:費用が高い
脂肪吸引は、他の痩身治療に比べて費用が高額になることがあります。特に、広範囲にわたる施術や高度な技術を要する場合、費用がさらに増える可能性があります。しかし、その他の痩身治療に比べ、リバウンドしない特徴があるため、トータルの費用は抑えられる可能性があります。
デメリット2:失敗することがある
脂肪吸引は、施術後凸凹になったり細くならないなどの症状の他にも、傷跡が目立つ、皮膚の質感が悪くなる、痺れが消えないなどの失敗例も報告されています。これらの失敗の多くはドクターの技術や知識不足が原因です。脂肪吸引は外科的な手術であり、医師の腕に仕上がりが大変左右されます。取るべき脂肪と残すべき脂肪の見極めができない医師や、そもそも脂肪吸引を日常的に行っていないドクターに任せることは絶対にやめましょう。
デメリット3:術後にダウンタイムがある
脂肪吸引の術後にはダウンタイムが避けられません。腫れや痛み、内出血などが生じることがあり、これらの症状が回復するまでに時間がかかります。日常生活への支障が出ることもあるため、予定を調整し、十分な休養期間を確保する必要があります。
韓国で脂肪吸引を受ける場合の費用
韓国で脂肪吸引を受ける場合の費用は、200万ウォン~1000万ウォン程度(20万円~100万円相当)です。
脂肪吸引は宿泊が必要になるケースも多いため、プラスして滞在費がかかります。
一方、日本で脂肪吸引を受ける場合の費用は、25万円~150万円程度です。
吸引の方式や施術部位により金額は異なります。
以下の表に、脂肪吸引の費用について韓国の相場と日本の相場をまとめました。
韓国 | 日本 | |
---|---|---|
顔 | 150万ウォン(15万円相当) | 20万~40万円 |
二の腕 | 200万ウォン(20万円相当) | 40万~50万円 |
腹部 | 300万ウォン(30万円相当) | 30万~100万円 |
太もも | 350万ウォン(35万円相当) | 40万~120万円 |
韓国で脂肪吸引をするメリット
韓国で脂肪吸引を受けるメリットは次のとおりです。
- 日本よりも安価に施術を受けられる
- クオリティが高い
- 旅行がついでに楽しめる
メリット1:日本よりも安価に施術を受けられる
日本に比べて施術費用が安価で、同じ価格帯でも高い技術を提供しているクリニックが多いです。韓国はクリニック間の競争が激しいため、質の高い施術が手頃な価格で受けられます。
メリット2:クオリティが高い
韓国は美容医療の最前線として、経験豊富な医師や最新の技術が揃っています。脂肪吸引もその例外ではなく、細部までこだわった美しい仕上がりを期待できるのが大きな強みです。
メリット3:旅行がついでに楽しめる
施術と共に韓国の観光やショッピングを楽しめるのも魅力です。ただし、脂肪吸引後のダウンタイム中は安静が望ましいため、観光などは施術の前に予定を組むことをおすすめします。
韓国で脂肪吸引をするデメリット
韓国で脂肪吸引を受けるデメリットは次のとおりです。
- 費用の相場が掴みづらい
- アフターケアが不十分になるリスク
- 施術後の旅行や移動が体に負担をかける
デメリット1:費用の相場が掴みづらい
韓国の美容医療市場は競争が激しいため、価格設定が流動的です。レートの変動により、実際のコストが予想と異なる場合もあります。また、クリニックごとに料金設定が異なり、特に観光客向けに料金が変動する場合もあるため、費用の相場がわかりづらいことがあるでしょう。施術費用や追加料金について事前のカウンセリングでしっかり確認する必要があります。
デメリット2:アフターケアが不十分になるリスク
脂肪吸引後の回復には継続的なアフターケアが必要ですが、帰国後に何らかのトラブルが発生した場合、韓国のクリニックに再度訪れることが難しいケースがあります。国内でのケアが必要になった場合、対応してくれるクリニックを探す手間がかかることがあります。
デメリット3:施術後の旅行や移動が体に負担をかける
脂肪吸引後は身体への負担が大きいため、充分な安静が必要不可欠です。施術直後の長時間の移動や飛行機での帰国は、回復に影響を与える可能性があります。韓国滞在のスケジュールは回復期間をふまえて慎重に計画しましょう。
韓国で脂肪吸引を受けて失敗・後悔しないためのポイント
韓国で脂肪吸引を受ける場合に、失敗や後悔しないためのポイントは次のとおりです。
- 信頼できるクリニックと医師を選ぶ
- 複数のクリニックを比較検討する
- スケジュールを慎重に計画する
- ツアーを利用する
ポイント1:信頼できるクリニックと医師を選ぶ
クリニックの評判や医師の経歴、実績をしっかりと調べることが重要です。口コミやレビュー、実際に施術を受けた人の体験談を参考にし、信頼できるクリニックを選びましょう。また、医師とのカウンセリングで自分の希望や不安をしっかり伝え、納得してから施術を受けることが大切です。
ポイント2:複数のクリニックを比較検討する
脂肪吸引の料金はクリニックによって大きく異なります。安さだけで選ぶのではなく、料金体系や含まれるサービス内容を比較検討しましょう。また、手術後のケアは、仕上がりの美しさに大きく影響します。術後管理体制が整っているか、日本語対応が可能かなども確認しておくと安心です。万が一、手術に失敗した場合の保証制度があるかどうかも確認しておきましょう。
ポイント3:スケジュールを慎重に計画する
施術後は腫れや痛みがあるため、回復期間を考慮したスケジュールを立てることが大切です。帰国日までに十分な時間を確保し、無理のないプランを計画しましょう。また、手術後すぐに観光やショッピングを楽しむのは避け、身体を休める時間をしっかりと確保することが重要です。
ポイント4:ツアーを利用する
脂肪吸引ツアーとは、仲介会社のエージェントがクリニックの紹介や予約代行、航空券の手配、空港やホテル、クリニックへの送迎、通訳、宿泊施設の提供や割引など、脂肪吸引にかかわるトータルをサポートしてくれるものです。異国の知らない土地で手術を受けることが不安な方にはお勧めのサービスです。
韓国で脂肪吸引を受ける場合の流れ
韓国で脂肪吸引を受ける場合、以下のような流れになるのが一般的です。
- 予約
- カウンセリング
- 手術日の決定
- 施術
まずは、クリニックをいくつかピックアップし、カウンセリングの予約を取りましょう。
予約はLINEやカカオトーク、公式HPから可能な場合が多いです。
実際にカウンセリングを複数受けて、納得してから手術の日取りを決定することがおすすめです。
韓国で脂肪吸引がおすすめのクリニック
韓国で脂肪吸引がおすすめクリニックをより多く知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
※内部リンク(ブログカード)
フレッシュ ホンドクター医院
「フレッシュ ホンドクター医院」は、ソウル・カロスキルにある美容クリニックです。地下鉄3号線新沙駅近くに位置し、脂肪整形や目・鼻の整形などを専門としています。特に脂肪整形では3万件以上の実績があり、院長のホン・ジョンヒョン医師は2016年に中国の美容整形口コミサイトで名誉賞を受賞しました。骨を削らずに小顔を実現する「アキュージェットV輪郭術」など、特許取得済みの技術を用いて高品質な施術を提供しています。
ローヤルライン医院
「すらりとしながらも女性らしい曲線美」を求める方に、脂肪吸引+移植は非常に人気の施術です。キム院長は、10年以上にわたり脂肪吸引専門クリニックで実績を積んだ脂肪吸引+移植のエキスパートです。キム院長が考案した「ロット脂肪吸引」は、大量の脂肪を吸引しても副作用が少なく、回復が早いと評判の吸引治療です。韓国のインフルエンサーも多く訪れており、確実な変化を求める方におすすめのクリニックです。
狎鴎亭TOPLINE整形外科
「狎鴎亭トップライン整形外科」は、脂肪吸引に特化したクリニックです。特に太ももから3,000~12,000ccの脂肪を吸引する手術が評判となっています。日本からの患者には経験豊富な医療チームがカウンセリングから手術まで対応してくれます。脂肪の位置を手で確認しながら安全に進める技術が評判を呼んでおり、まさに職人技といえます。日本語通訳も常駐しているため、言葉の不安なく相談できる上、アフターケアも充実している点が嬉しいクリニックです。
まとめ:脂肪吸引にコストパフォーマンスを求めるなら渡韓を視野にいれよう
韓国での脂肪吸引は、日本に比べて費用が抑えられている場合が多く、同じレベルの治療を低コストで受けられる可能性があります。美容大国として知られる韓国には、最新の技術と豊富な症例を持つ医師が多く、質の高い手術が期待できる点も魅力です。
韓国で脂肪吸引を受けることは、費用や施術方法の選択肢を広げる上で一つの選択肢となります。ただし、メリットだけでなくデメリットも理解した上で、慎重に検討することが大切です。渡韓を考える際は、必ず複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較検討することをおすすめします。安全に韓国で脂肪吸引を行い、理想のボディラインを手に入れてください。