「働きながら暮らす」という貴重な体験ができるワーキングホリデービザ。
近年、K-POPや韓国ドラマの影響で韓国に興味を持つ人が急増し、ワーホリを通して韓国での生活に一歩踏み出す人も増えています。しかし、「ワーホリに行きたいけど、何から準備すればいいの?」「韓国での仕事や住まい探しは大変?」と、疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、韓国ワーホリに必要な基礎知識から、現地での生活情報、仕事探しのポイント、さらには観光や文化体験、トラブル対策まで徹底解説していきます。韓国での新生活を成功させるための具体的なステップや役立つ情報をまとめたので、「いつか韓国で暮らしてみたい」「韓国ワーホリにチャレンジしてみたい」という方は是非参考にしてみてください。
韓国ワーホリとは?
韓国ワーキングホリデー(以下、ワーホリ)とは、18歳から25歳(やむを得ない事情という判断される場合は30歳以下であること)までの若者が韓国に滞在しながら、観光、就労、学びを組み合わせた自由な活動を楽しめる制度です。日本と韓国の間では「ワーキングホリデー協定」が締結されており、条件を満たせばビザ(滞在許可)を取得して、最長1年間韓国で生活することができます。
ワーホリの大きな魅力は、現地で働きながら収入を得られるため、長期間の滞在でも経済的な負担を抑えつつ異文化体験や韓国語の習得ができることです。また、観光ビザや留学ビザではできない「仕事」を経験することで、現地の人々とのつながりや、韓国社会をリアルに感じることができます。
韓国ワーホリの申請方法
韓国ワーキングホリデービザを取得するためには、いくつかの申請手続きが必要です。
韓国ワーホリビザ(正式名称:H-1ビザ)は、一定の条件を満たす18歳~25歳(やむを得ない事情という判断される場合は30歳)以下であること)までの若者を対象としています。具体的な概要は以下の通りです。
- 申請年齢:申請時に18歳以上25歳以下
- 滞在期間:最長1年間
- 就労制限:短期的な就労が可能(フルタイム、パートタイム含む)
- 申請回数:一生に一度限り
- 発給機関:駐日韓国大使館・総領事館
韓国ワーホリビザを申請するには、以下の書類を準備する必要があります。書類に不備があると申請が遅れることもあるため、事前にしっかりと確認しましょう。
- ビザ申請書
- パスポート
- パスポートのコピー
- 証明写真
- 残高証明書
- 観光就業活動計画書
- 往復航空券の予約確認書
また、必要な書類は申請する領事館によって異なることがあります。詳しい内容については申請予定の領事館のホームページで必ず確認をしてください。
これらの書類を準備し、自分が居住している地域を管轄する韓国大使館または総領事館でビザを申請します。書類提出後、申請内容に問題がなければ審査が進みます。通常、ビザの発給までに1週間程度かかることが一般的です。混雑状況によっては時間がかかる場合もあるため、余裕を持って申請しましょう。無事に審査が通れば、韓国ワーホリビザが発給されます。発給されたビザはパスポートに貼付されます。
韓国ワーホリでの仕事探し
韓国ワーホリでは、短期間の就労が許可されているため、比較的柔軟な働き方が可能です。以下は、ワーホリ滞在者に人気のある仕事です。
- 飲食店スタッフ
- 販売スタッフ
- イベントスタッフ
- 通訳・翻訳
韓国での仕事探しは「Albamon」「JobKorea」など現地の求人サイトを使うのがおすすめです。韓国語に自信のない方は韓国在住の日本人向けのSNSグループやコミュニティサイトを利用して仕事を探すのも良いでしょう。
韓国での生活費と節約術
韓国ワーホリで充実した生活を送るためには、生活費の管理が非常に重要です。韓国の物価は年々上がっており、現在は日本と同じか、それ以上に生活費がかかります。
韓国で1か月生活するために必要な主な出費は、住居費・食費・交通費・通信費・娯楽費などです。以下に1か月の平均的な費用の目安をまとめました。
- 住居費 約30万~70万ウォン
- 食費 約20万~30万ウォン
- 交通費 約5万~10万ウォン
- 通信費 約3万~5万ウォン
- 娯楽・雑費 約10万~20万ウォン
合計:約70万~135万ウォン(約7万~13.5万円)/月
地方都市で生活する場合は、住居費や食費がこれよりも安くなることもあります。一方、ソウルの中心部で暮らす場合や外食が多い場合は、この目安より高くなることもあります。
生活費を抑えるための節約術としては、例えば以下のようなものがあります。
- シェアハウスを利用する
- 自炊を心がける
- タクシーではなく地下鉄やバスを利用する
- 格安SIMを使う
ただ、節約を意識しすぎて我慢ばかりの生活を送ると、せっかくの韓国ワーホリの楽しみが半減してしまいます。「メリハリをつけて節約する」ことが大切です。例えば、平日は自炊と節約に励み、週末は少し贅沢をして韓国グルメを楽しむなどといったバランスの取れた生活を心がけるのがおすすめです。
韓国での住まい探し
韓国ワーホリで充実した生活を送るためには住まい選びも重要です。韓国の住居には、日本とは異なる独自のスタイルや契約方法があるため、事前にしっかりと理解しておくことがポイントです。
韓国ワーホリの住まいには以下のような種類があります。
- ワンルーム
- コシウォン
- シェアハウス
- 下宿(ハスク)
- オフィステル
自分の予算やライフスタイルに合わせて住まいを探していきましょう。
韓国で住まいを見つける主な方法は以下の通りです。
- 不動産仲介業者を利用する
- オンラインサイトを活用する
- SNSや現地コミュニティを活用する
また、韓国で住まいを契約する際には家賃とは別に「保証金」が必要なことが多いです。保証金は退去時に返金されますが、契約内容によっては返金されないケースもあるため、必ず事前に確認しましょう。
韓国ワーホリで楽しむ観光&文化体験
韓国ワーホリは仕事や語学学習がメインではなく、観光や文化体験をするために発行されるビザです。現地で生活するからこそ感じられる韓国の魅力や、観光地では見えない文化の深さを存分に味わいましょう。
韓国ワーホリで訪れたい観光スポットは以下の通りです。
- 景福宮
- Nソウルタワー
- 海雲台ビーチ
- 甘川文化村
- 国際市場
- 城山日出峰
- 天帝淵瀑布
ソウルだけでなく、釜山や済州など地方都市を訪れるのもおすすめです。
また、韓国に長期滞在するからこそできる、現地の文化体験は以下のようなものがあります。
- 韓服体験
- 伝統料理を学ぶ
- 韓屋に宿泊
- 韓国のエンタメを満喫
- 伝統工芸体験
イベントに参加するほか、カフェ巡り、市場での食べ歩きなど街を散策するだけでも特別な体験となります。現地の方と交流しながら韓国の魅力を存分に味わいましょう。
韓国語学習と現地での活用方法
韓国ワーホリでは韓国語ができると仕事探しや現地での生活がスムーズになり、現地の人々とのコミュニケーションも一層深まります。
韓国語を学ぶ効果的な方法は以下の通りです。
- 韓国語教室に通う
- アプリやオンライン教材を活用する
- TOPIKを受ける
すでに韓国語ができるという方は、ワーホリ中に働きながら韓国語を使ったり、現地の人と積極的にコミュニケーションを取ることで、さらに韓国語を上達させることができるでしょう。韓国ワーホリは韓国語を学ぶ絶好のチャンスです。日常生活や仕事の中で韓国語を積極的に使い、楽しみながら習得していきましょう。
韓国ワーホリ中のトラブル対策
慣れない土地や文化の中ではトラブルに遭遇する可能性もあります。事前にトラブル事例とその対策を知っておけば、いざという時も落ち着いて対処できます。
韓国ワーホリの中で起こりやすいトラブルは以下の通りです。
- 給与未払い・労働条件の違反
- 住居保証金の返金トラブル
- 急な病気やけが
- 盗難や紛失のトラブル
万が一トラブルが発生した場合に頼れる機関や連絡先を把握しておくことが大切です。
- 在韓日本大使館:+82-2-2170-5200
- 韓国観光公社:1330
- 韓国警察:112
- 救急・消防:119
韓国ワーホリ中にトラブルが起きると不安や焦りを感じるかもしれません。しかし、事前に対策を知り、冷静に行動すれば大半の問題は解決できます。トラブルを防ぐためには、事前準備と情報収集が何よりも大切です。
韓国ワーホリ体験談
実際に韓国ワーホリを経験した2人の体験談を通じて、リアルな韓国生活の様子や学び、成功の秘訣をお伝えします。

韓国の文化を満喫したBさん(28歳・男性)
「韓国ドラマが大好きで、『いつか韓国に住んでみたい』という夢を叶えるためにワーホリを選びました。私は釜山でシェアハウスに住み、現地の友人を作りながら韓国生活を楽しんでいました。韓国人の友人たちができたことで、日常会話の中で韓国語が自然と上達したことが一番の収穫です。
また、友人に誘われて地元のお祭りや韓服体験、韓国料理教室にも参加しました。観光旅行では絶対に体験できないような、リアルな韓国の暮らしを満喫できたことが最高の思い出です。」
韓国ワーホリ後のキャリアと活用方法
「ワーホリを終えた後、経験をどう活かせばいいの?」と悩む方も少なくありません。ここでは、ワーホリ後のキャリア構築とその活用方法について紹介します。
韓国ワーホリを通じて身につけた韓国語スキルは、例えば以下のような分野で活かすことができます。
- 韓国関連企業・韓国市場を扱う企業
- 観光・接客業界
- 通訳・翻訳業務
また、韓国ワーホリでの経験は、言語力だけでなく、異文化理解力や柔軟な適応力、海外経験としてアピールすることができます。
さらに、ワーホリ中に築いた人脈やネットワークは、将来のキャリアにも大いに役立ちます。現地で知り合った友人や仕事関係の人々とのつながりが、仕事探しやビジネス展開の際に貴重な情報源になることもあります。
韓国ワーホリを始めるためのチェックリスト
韓国ワーホリを始めるために確認しておきたい必須項目をチェックリスト形式でまとめました。
- パスポートの有効期限を確認する
- 航空券を予約する
- ワーキングホリデービザ(H-1ビザ)を申請する
- 海外旅行保険に加入する
- 現地での予算を確認する
- 現地の住居を確保する
まとめ
今回は「韓国ワーホリ完全ガイド」と題して、韓国のワーキングホリデーに関する基礎知識と生活情報をご紹介しました。ワーホリは1年間という長期滞在が可能になる魅力的なビザです。「韓国に住んでみたい」「韓国文化をもっと身近に体験したい」という方はこのビザを使ってその夢を叶えることができます。韓国ワーホリにチャレンジしたい方は是非この記事を参考にしてみてくださいね。
仕事と韓国語学習でスキルアップしたAさん(25歳・女性)
「韓国語は旅行レベルでしか話せなかったので、現地に飛び込めば何とかなる!と思い、韓国ワーホリを決意しました。
最初はソウルの韓国語学校に通いながら、午後はカフェでアルバイトをしていました。韓国語があまり得意でない私でも、日本人観光客が多いエリアのお店では、韓国語+日本語で接客ができたので助かりました。
語学学校で基礎を学びつつ、バイト先のスタッフやお客さんとの会話で実践的な韓国語力が身についたと思います。最初はオーダーを間違えたり、韓国語が聞き取れずに失敗したこともありましたが、毎日少しずつ会話を繰り返すことで自然に話せるようになりました。」