韓国は11箇所のユネスコ世界文化遺産を有しているなど、世界的に見ても歴史的価値が高い建造物が多くある国です。
加えて、韓国では仏教と儒教が根付いており、全国に数万ヶ所に寺があるなど、韓国の遺跡や文化財の半分以上が仏教や儒教に関連しています。
そのため、韓国の人気観光スポットにはいくつもの寺院が挙げられ、令和に入っても多くの観光客が韓国独自の文化を体験するために訪れていると言えるでしょう。
そこで、この記事では、人気の寺院を中心に韓国旅行の定番スポットに関する情報を紹介します。
日本の寺院にはない魅力が多くありますので、韓国旅行に行く際には、ぜひ訪れてみて下さい。
【韓国旅行の定番!】人気の寺院や歴史的観光スポット10選
ここでは、人気の寺院を中心に、歴史的観光スポットを10箇所紹介します。
どの観光スポットも日本にはない、独自の魅力を有していますので、韓国の歴史や文化を体験したい人は参考にしてみてはいかがでしょうか。
1.海東龍宮寺
「海東龍宮寺」は、1376年に高麗時代に創建されたと伝えられ、長い歴史と深い信仰を持つ寺院です。
龍王からのお告げに基づいて建てられたという言い伝えがあります。
文禄・慶長の役で一度は消失しましたが、その後再建され、現在も多くの人々が訪れる観音信仰の聖地として知られています。
願い事が必ず一つ叶うという伝説があり、令和に入っても参拝者が絶えない神秘的な観光スポットであると言えるでしょう。
海東龍宮寺の魅力
海東龍宮寺の魅力は、海と山が融合する絶景を有している点です。
寺院からは波が岩場に打ち寄せる海の壮大な景色が一望でき、その景観は息を呑むほどの美しさと神秘性を秘めています。
さらに、海水観音大仏や龍文橋から眺める海のパノラマは、訪れる者を圧倒します。
空と海を分ける水平線の果てまでも見えるヘドジ岩は、海東龍宮寺でも屈指の絶景スポットであるため、海東龍宮寺を訪れた際には、チェックすべき場所であると言えるでしょう。
2.明洞聖堂
ソウルの繁華街、明洞に佇む「明洞聖堂」は、1898年に完成した韓国初のゴシック建築です。
韓国カトリック教会の発祥地として知られ、その長い歴史と深い信仰が息づく場所であると言えるでしょう。
地下には9人の殉教者の遺骨が安置されており、訪れる人々が静かに祈りを捧げられます。
さらに、聖堂の裏庭には聖母マリア像があり、多くの信者から寄贈された花々が彩りを添えています。
明洞聖堂の魅力
明洞聖堂の魅力は、特徴的な外観を有している点です。
荘厳な外観は、赤とグレーの煉瓦を巧みに組み合わせたもので、遠くからでもその美しさが一目でわかります。
特にステンドグラスの窓から差し込む光が内部を照らし、シックでエレガントな雰囲気を醸し出しています。
さらに、韓国ドラマのロケ地としても有名であり、「冬のソナタ」や「美しき日々」、「美男(イケメン)ですね」など、多くのドラマの撮影場所として利用されました。
夜にはイルミネーションが教会を彩るため、冬の韓国旅行でぜひ訪れたい観光スポットになります。
3.三清閣
ソウル北部の北岳山麓に位置する「三清閣」は、韓国の伝統家屋「韓屋」が集まる観光スポットです。
1972年に南北代表団の晩餐会場として建てられた経緯があり、現在では一般に開放され、文化体験や伝統芸能の拠点となっています。
緑豊かな自然に囲まれ、訪れる人々に心地よい静けさと癒しを提供する三清閣は、韓国の伝統文化を深く体験できる貴重なスポットとして名高い場所であると言えるでしょう。
三清閣の魅力
三清閣の魅力は、韓国の伝統と現代が融合する高級韓定食を楽しめる点です。
三清閣の中心に位置する「一和堂」は、韓国の伝統を大切にしながらも現代的な要素を取り入れた高級韓定食レストランであり、30年以上の経験を持つシェフが手掛ける料理は、目にも美しい現代風にアレンジされた宮廷料理で、一流の味わいを楽しめます。
少し手軽に楽しみたいという人には、2階にカフェもあるため、どんなシチュエーションでも韓国の魅力を味わえる場所であると言えるでしょう。
4.奉恩寺
ソウルの江南地区に位置する「奉恩寺」は、794年に新羅時代の高僧によって創建され、1498年には朝鮮王朝の王陵を守護する寺院として名を馳せました。
現代の高層ビルに囲まれながらも、その広大で静謐な境内は訪れる人々に癒しを提供します。
韓国最大の高さ23メートルの弥勒大仏や、伝統的な伽藍が立ち並ぶ姿は、多くの観光客を感動させています。
奉恩寺の魅力
奉恩寺の魅力は、テンプルステイができることにあります。
奉恩寺では、僧侶の生活を追体験できる「テンプルステイ」が有名です。
1日プログラムでは、お寺巡りや茶道、座禅などを体験でき、1泊2日のプログラムではさらに深い瞑想体験が可能です。
日本語での案内はありませんが、英語で進行されるため、多くの外国人観光客が訪れ、貴重な文化体験を楽しんでいます。
日常生活とは異なる特別な時間を過ごしたい方には、ぜひおすすめしたいプログラムです。
5.雲峴宮
ソウルの仁寺洞エリアに位置する「雲峴宮」は、李朝第26代王・高宗の父である興宣大院君の私邸として知られています。
雲峴宮は、高宗の幼少期を過ごしただけでなく、韓国の近代史における政治の中心地でもありました。
現在では、静かで落ち着いた雰囲気の中で、当時の王族の生活や歴史を感じられます。
保存状態の良い伝統的な建物や、美しい庭園は歴史的価値が非常に高く、韓国に訪れた際には、ぜひ訪れたい観光スポットであると言えるでしょう。
雲峴宮の魅力
雲峴宮の魅力は、高宗と明成皇后の婚礼「嘉礼」の再現行事が見られる点です。
雲峴宮では、春と秋の年2回、高宗と明成皇后の婚礼「嘉礼」の再現行事が行われます。
イベントでは、当時の華麗な衣装や伝統的な儀式が忠実に再現されるため、毎年多くの観光客が訪れるなど、韓国でも注目度の高い行事になります。
その他にも国楽公演などの文化イベントが開催されるなど、韓国の文化や歴史を肌で感じられる魅力的な観光スポットです。
6.昌徳宮
ソウル市の中心部に位置する「昌徳宮」は、1405年に建立され、その後約270年間にわたり正宮として使用されました。
自然の地形を活かした建築配置と、豊かな緑に囲まれた庭園「秘苑」が魅力で、1997年にはユネスコの世界文化遺産に登録されました。
朝鮮王朝時代の美しい宮殿建築と庭園を楽しみながら、都会の喧騒を忘れてゆっくりと散策できるため、韓国の観光スポットの中でも非常に人気が高いです。
昌徳宮の魅力
昌徳宮の魅力は、四季によって形式が大きく変わることです。
昌徳宮は歴史的建築物と自然の調和が優れており、建造物の周りを多くの花や木が彩っています。
そのため、春は鮮やかな花々が咲き誇り、夏は深々とした緑が建物を引き立て、秋は紅葉が美しく舞い散り、冬は静かな雪景色で心が洗われます。
訪れるシーズンによって、様々な表情を見せてくれる観光スポットであると言えるでしょう。
7.宗廟
ソウルの中心部に位置する「宗廟」は、朝鮮王朝の歴代君主とその王妃を祀る霊廟です。
1394年に朝鮮王朝の創始者である太祖・李成桂によって建てられ、その後も王室の重要な儀式が行われてきました。
宗廟は、儒教の伝統に基づいて設計され、その荘厳な建築様式は訪れる人々を圧倒します。
1995年にはユネスコの世界文化遺産に登録され、その歴史的価値が広く認められている観光スポットであると言えるでしょう。
宗廟の魅力
宗廟の魅力は、儀式と伝統が受け継がれる場所であることが挙げられるでしょう。
宗廟では、多くの儀式や伝統が引き継がれています。
特に、毎年5月に行われる「宗廟大祭」は朝鮮王朝時代から続く伝統行事であり、王室の祭礼儀式や祭礼楽が忠実に再現されます。
儀式の中では、王と世子が儀式前に心身を清め、典祀庁で祭祀の準備を行う様子も見ることができます。
宗廟は、韓国の伝統文化と儒教の精神が凝縮された場所であり、歴史を深く学びたい方にとっては必見のスポットです
8.普信閣
「普信閣」は、ソウルの中心部、鐘路に位置する歴史的な鐘楼で、韓国の歴史を深く感じられる観光スポットです。
1395年に朝鮮時代の都、漢陽を囲む城郭の一部として初めて建設され、現在も威厳を保ちながら訪れる人々に親しまれ続けていると言えるでしょう。
何度も火災や戦争によって破壊されましたが、その度に再建され、2024年には1979年に復元された姿が現存しています。
特に年末のカウントダウンイベントでは、多くの人々が集まり、韓国の新年を告げる鐘の音とともに華やかな花火が打ち上げられるなど、韓国の人にとっては非常に大切な建造物です。
普信閣の魅力
普信閣の魅力は、アクセスの良さにあります。
普信閣は、ソウルの中心街である鐘路に位置し、観光客にとって非常にアクセスしやすい場所にあり、地下鉄1号線の鐘閣(チョンガッ)駅からわずか数分の距離にあるなど、気軽に立ち寄れる、時間に余裕がない旅行者にもおすすめです。
また、毎日正午には一般市民や観光客が参加できる鐘つきイベントも開催されており、予約なしで韓国の歴史を体験できる貴重な機会を提供しています。
ソウルに訪れた際には、ぜひ足を運びたい観光スポットの1つです。
9.梵魚寺
釜山の北部、金井山の中腹に位置する「梵魚寺」は、約1300年前の新羅時代に高僧・義湘によって建立された歴史ある寺院です。
釜山を代表する名刹として知られる寺院は、周囲の美しい山々と調和し、訪れる人々に歴史と自然の両方を楽しむ機会を提供しています。
一柱門や三層石塔、大雄殿など、重要文化財が多く残るこの場所は、静かで荘厳な雰囲気を醸し出しており、歴史や文化を知りたい観光客にとって理想的な観光スポットであると言えるでしょう。
梵魚寺の魅力
梵魚寺の魅力は景観の良さとアクセスの良さのバランスが取れている点です。
静かな山道に佇む美しい寺院である梵魚寺は、ヒノキやマツなどの針葉樹や竹林に囲まれている特徴があります。
緑の森の中で川のせせらぎに耳を傾けながらひと休みするだけで、心が落ち着くでしょう。
加えて、釜山地下鉄1号線の梵魚寺駅からアクセスも良好で、手軽に訪れることができるため、短時間でも充実した時間を過ごせます。
忙しい日常から離れ、心を落ち着かせるひとときを過ごしたい人は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
10.曹渓寺
ソウルの仁寺洞エリアに位置する「曹渓寺」は、韓国仏教の最大宗派である曹渓宗の総本山です。
1395年に創建され、600年以上の歴史を誇る寺院は、韓国仏教の中心地として多くの信者や観光客を惹きつけています。
境内には、韓国最大級の一階建て建築「大雄殿」をはじめ、極楽殿や梵鐘楼などの重要な建物があり、その荘厳な雰囲気は訪れる者に深い感銘を与えます。
曹渓寺の魅力
曹渓寺の魅力は、幻想的な燃灯祝祭にあると言えるでしょう。
毎年5月に行われる「燃灯祝祭」は、曹渓寺で特に人気のあるイベントです。
院の境内やソウル市内が色とりどりの提灯で飾られ、提灯が空を覆うように並ぶため、夜には幻想的な光景が広がります。
燃灯祝祭は、仏教の教えを広めるためのもので、令和に入っても国内外から多くの観光客が訪れます。
韓国の文化と仏教の精神を深く感じられるため、燃灯祝祭の時期には曹渓寺を訪れてみると良いでしょう。
人気の寺院に訪れる際に注意したい、韓国のマナー
人気の寺院に訪れる際に注意したい、マナーは以下の通りです。
- 日本語で話す時は気をつける
- 写真撮影に注意
- 大声で話すのを控える
韓国は日本人が多く訪れる場所であるため、日本語を理解できる人も少なくありません。
不用意な発言をしないように注意しましょう。
韓国の寺院を訪れて、日本とは違う文化を肌で感じてみよう
この記事では、人気の寺院を中心に韓国旅行の定番スポットに関する情報を紹介しました。
韓国の寺院は文化や歴史を肌で体験できる場所であるため、観光スポットとしてピッタリです。
この記事の情報を参考に、ルールや文化を尊重しながら、韓国の寺院を訪れてみてはいかがでしょうか。