WBC以降、日本では爆発的に野球が人気になり、観戦を始める人も増えましたよね。
それはお隣の国、韓国でも同様です。以前から人気のスポーツでしたが、現在はさらに人気が高まっています!
そこで今回は『韓国野球』について徹底的にご紹介します。
韓国野球の変遷
1900年代頃に韓国に野球が伝わったとされ、戦前・戦後ともに学校で野球を行ったり、社会人野球を行っていたそう。それ以降1981年には待望のプロ野球が発足し、現在まで人気を保持しています。
また、韓国でも日本と同様に高校野球大会があったりと、学生時代から野球に触れる機会は多いです。ただし、韓国には日本のような部活動がないので、学生時代から野球をする場合はプロの野球選手を目指す子たちが多いとされていますよ。
韓国のプロ野球とは?
韓国のプロ野球は現在『新韓銀行SOL KBOリーグ(通称:KBOリーグ)』と呼ばれ、1982年に発足しました。当初は6球団しかありませんでしたが、1991年には8球団、その後に2球団を増やし、現在は10球団で運営されています。
1990年代には人気野球選手が海外で活躍したり、国内での経済危機の影響から人気が低迷。経営難になるチームも現れるなど、存続自体が危ぶまれる時期もありましたが、FA制度の導入やオリンピックでの活躍などで徐々に人気が復調しました。
2017年にはシーズン840万人の観客動員数を突破し、それ以降サッカーと人気を分ける国民的スポーツと呼ばれています。
また、日本は『セントラル・リーグ』、『パシフィック・リーグ』の2リーグ制ですが、KBOリーグは1リーグ制。毎年総当たり戦でシーズンを戦います。シーズンの最後にはポストシーズンがあり、その年の優勝チームを決定することになっていますよ。
さらに日本と同様に『オールスターゲーム』なども開催されており、韓国での野球人気は非常に高くなっています。
韓国プロ野球の魅力
①応援がすごい!
日本は外野席が応援席ですが、韓国は内野席が応援席。応援席では日本と同様に立ちながら応援するのが基本ですよ。
またご存じの方も多いかと思いますが、韓国の応援団はプロのチアリーダーが担当しています。メインとなる1人の男性が声を張り上げながら、その横でチアリーダーが踊るというのが基本ですよ。選手の応援の際にはトランペットや楽器を使用してではなく、曲を大音量で流しながら応援歌を歌い、応援するのが基本です!
筆者も実際に韓国の球場で応援を体験してみましたが、日本とは異なる応援方法で新鮮でしたし、とてもエキサイティングで楽しかった記憶があります。
②韓国ならではの球場グルメ!
日本も球場によって、様々な特徴をもったグルメがありますよね。韓国も同様で本拠地球場に特化したグルメがたくさんあります。
共通して売られているのは『チキン』・『トッポッキ』・『ソットッソットッ(トッポッキとウインナーの串刺し)』など。韓国らしいグルメの数々を楽しみながら観戦することができます!
また、座席に座ってから「ビールを飲みたい!」というときもご安心を!韓国でも試合中に座席の間を売り子さんが通りますので、購入することが可能ですよ。
韓国プロ野球の10チームって?
① 斗山ベアーズ(Doosan Bears)
1982年に創設。ソウルにある『蚕室総合運動場野球場』を本拠地としていますよ。2004年~2011年に日本の『千葉ロッテマリーンズ』・『読売ジャイアンツ』・『オリックスバファローズ』の3球団で活躍し、日本でも人気のあるイ・スンヨプが監督を務めていることでも人気の球団です。
② LGツインズ(LG Twins)
1982年に創設。実は斗山ベアーズと同じ『蚕室総合運動場野球場』を本拠地としているため、この球場はシーズン中は月曜日以外ほとんど野球の試合が行われています。
③ キウム・ヒーローズ(Kiwoom Heroes)
2008年に創設されたチームで、2024年に大谷翔平選手が所属する『ロサンゼルスドジャース』が開幕戦を行ったことでも注目を浴びた『高尺(コチョク)スカイドーム』を本拠地としています。ドーム型の球場で、野球以外にもコンサートなどで使用されることの多い球場です。韓国のメジャーリーガーの代表格キム・ハソンやイ・ジョンフが所属していたことでもよく知られているチームです。
④ SSGランダース(SSG Landers)
2000年に創設。仁川にある『SSGランダースフィールド』を本拠地としており、ロサンゼルスのドジャーススタジアㇺを参考にして造られたと言われています。『日本キラー』と呼ばれるキム・グァンヒョン投手など、日本でも有名な選手が在籍していますよ。
⑤ KTウィズ(kt wiz)
2013年に創設され、10球団の中で一番新しいチームです。ソウルからも近い水原(スウォン)の『KTウィズパーク』を本拠地としていますよ。2023年のWBC韓国代表監督としても知られているイ・ガンチョルが監督を務めています。
⑥ハンファ・イーグルス(Hanwha Eagles)
1985年に創設。大田(テジョン)を本拠地とし、『ハンファ生命イーグルスパーク』を使用しています。元々は斗山ベアーズの本拠地として使用されていましたが、ソウルへ移転したことを受けハンファの本拠地となりました。イーグルスは選手たちが長く在籍すると言われており、「イーグルス一筋!」という選手たちが多いです。それだけ環境が整っているということかもしれませんね。
⑦起亜タイガース(Kia Tigers)
1982年に創設され、光州(クァンジュ)が本拠地です。『光州KIAチャンピオンズフィールド』と呼ばれる球場を使用していますよ。この球場は一部を広島東洋カープの本拠地である『MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島』を参考にしたと言われています。日本の『中日ドラゴンズ』で活躍したイ・ジョンボムが所属していたことでも知られている球団です。
⑧ サムスン・ライオンズ(Samsung Lions)
1982年に創設。毎年の猛暑のため『韓国のアフリカ』と呼ばれている『大邱(テグ)』を本拠地としています。『大邱サムスン・ライオンズ・パーク』の収容人数は全球団の中で一番多く、29,178人となっていますよ。どの場所からでも選手がよく見られるように設計されており、多種多様な座席があるのも魅力な球場が本拠地です。
⑨ NCダイノス(NC Dinos)
2011年に創設。昌原(チャンウォン)にある『昌原NCパーク』が本拠地。2019年に完成した野球場です。それまでは『馬山総合運動場野球場』と呼ばれる野球場を使用していましたよ。恐竜をモチーフとした可愛らしいマスコットも大人気の球団です。
⑩ロッテ・ジャイアンツ(Lotte Giants)
1982年に創設。釜山(プサン)にある『社稷野球場(サジク野球場)』を本拠地としています。実は日本のDeNAベイスターズの本拠地である『横浜スタジアム』をモデルとして作られた球場なんですよ。創設当初からチーム名が変更されていないチームとしても有名です。
観戦におススメな球場3選
①蚕室総合運動場野球場
斗山ベアーズとLGツインズの本拠地である『蚕室総合運動場野球場』は旅行時の観戦に最もおススメです。なぜならソウル市内にあり、球場が地下鉄駅からすぐの場所にあるためアクセス抜群だからです!
「ちょっと時間が余ったから観戦してみようかな?」と思ったらすぐに行くことができますし、韓国で初観戦という方におススメの球場ですよ。
住所 | ソウル特別市 松坡区 蚕室洞 10 |
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電話番号 | 02-2202-3834(案内センター) |
営業時間 | 試合・行事日程により異なる |
休業日 | 試合・行事日程により異なる |
アクセス | 地下鉄2号線綜合運動場(チョンハッウンドンジャン)駅からすぐ |
②SSGランダースフィールド
SSGランダースが本拠地にしている『SSGランダースフィールド』。この球場でも韓国グルメを楽しみながら観戦できるのですが、一番注目してほしいのはここでしか手に入らないスタバ限定グッズがあるということ!
球場内にスタバが入店しているのですが、SSGランダースとコラボしたグッズや飲み物が買えてしまうんです。
筆者も訪れたことがあるのですが、店舗が小さいということもあり、当日は人・人・人!で購入までに非常に時間がかかりましたので、時間に余裕をもってお出かけください!
住所 | 仁川広域市 弥鄒忽区 文鶴洞 482 |
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電話番号 | 032-200-7571(スポーツコンプレックスチーム施設担当) |
営業時間 | 試合・行事日程により異なる |
休業日 | 試合・行事日程により異なる |
アクセス | 地下鉄仁川1号線文鶴競技場(ムナッキョンギジャン)駅から徒歩約8分 |
③社稷野球場
プサンに旅行をした場合におススメなのがこの球場です。最寄り駅からも遠くありませんし、迷うことなく行くことができますよ。
また、この社稷野球場を本拠地としているロッテ・ジャイアンツは応援が熱いことでも有名(日本の阪神タイガースやロッテマリーンズに似ています!)。「韓国一の応援の熱さを感じたい!」という方はぜひ内野席で観戦してみてください!
住所 | 釜山広域市 東莱区 社稷洞 930 |
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電話番号 | 051-505-7422 |
営業時間 | 試合・行事日程により異なる |
休業日 | 試合・行事日程により異なる |
アクセス | 釜山地下鉄3号線綜合運動場(チョンハッウンドンジャン)駅から徒歩約10分 釜山地下鉄3号線社稷(サジッ)駅から徒歩約11分 |
☆チケットの買い方&料金
基本的にはネット予約がメインですが、旅行者の場合は難しいことが多いですよね。ただ心配はご無用!韓国の球場でも日本と同様に、当日券を販売しています。
人気の試合の場合は売り切れのこともありますが、筆者は当日券を購入して観覧できた経験が何度かありますので、ぜひトライしてみてくださいね。
チケットを買う際は、窓口に行き観覧したい人数を伝えます。その後、スタッフの方が空いている座席を座席表を提示しながら教えてくれますので、韓国語ができない方も指さしで伝えればOKです。
チケット料金や球場や開催日によって異なりますので、事前チェックをお忘れなく!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は韓国の野球についてご紹介しました!
ソウルやプサンなど、大都市を本拠地とする野球チームが必ずありますし、球場によって異なる特徴もあるので、旅行の際に行くのも楽しいと思います。日本の野球場との違いを楽しみながら観戦してみてくださいね。