旅行の際、楽しみの1つが現地の食事を楽しむことですよね。しかし、その国のマナーが必ずあるというもの。美味しい食事を楽しんで食べられるよう、マナーを遵守することはとても大事です。
そこで今回は韓国の食事マナーについてご紹介します！
日本との違いとは？
日本と韓国は近い国ということもあり、マナー的にも似ているような部分も多いですが、細かく見ていくと実は違う部分がたくさんあります。
韓国は儒教を重んじている国なので、特に目上の方や年上の方と食事を一緒にする時にはマナーが大変重要視されていますよ。
旅行では使わないマナーもあるかと思いますが、海外に行ったら日本人の代表としてみられてしまうことも多いので、マナー違反がないようにしておくのがいいでしょう。
☆食器の違い☆
韓国では格式高い場所でのお食事の場合、金物の食器で食事をすることが多いです。
ただし、一般的な大衆食堂的な場所ではプラスチックが一般的。1つ共通しているのは、ご飯茶碗は全て金物で出来ていますよ（大体はシルバーだが場所によってはゴールドもあり）。
☆準備の違い☆
韓国での食事の場合は、スプーンと箸がセットとして扱われることが多いので、必ず一緒に準備します。さらに置き方は縦置きが基本。右利きの場合は右側に、左利きの場合は左側にセットされます。
また一般的な食堂では、スプーンと箸はセルフでの準備が必要です。大体はテーブルの横が引き出しになっており、そこに収納されていることが多いですよ。その引き出し内には箸とスプーンだけでなく、ティッシュも保管されているのが一般的。ティッシュの上に箸とスプーンをセットすればOKです。
☆番外編：お会計ってどうしてるの？☆
韓国では何人かで食事をする場合は「一番年上が支払う」という習慣が未だに残っています（会社などでも同様）。また友人関係で何度も会う関係性の場合、細かな金額は気にせず会うたびに誰かが順番におごっていくという人たちも多いですよ。
もし年上の方にごちそうになったときには「잘 먹었습니다（チャル モゴッスムニダ）!:ごちそうさまでした」と必ず挨拶をしましょう！
しかし、若い世代では割り勘もメジャーな支払い方法となってきました。ただし、韓国はカード社会なので、「会計前に小銭を出し合って準備する…」なんて光景は全く見かけません。
「じゃあどうやって割り勘するの？」と思われると思いますが、それは会計時に店員さんに伝えれば可能！『따로 따로 해주세요（タロタロ ヘジュセヨ）:別会計にしてください』と言えば合計金額を来店人数分で割った金額を提示してくれるので、個人で支払うことができますよ！
韓国の食事のマナー＆知っておくべきこと！
①食器は持たない
日本で食器を持たずに食事をしていたら、「マナーが悪いなぁ」と思われてしまいますが、韓国に行ったら反対に「マナーを知っていて素晴らしい！」となります。韓国では食器を持って食事することはタブーとされていますので、出来る限り気をつけましょう。
②箸とスプーンの用途が違う
韓国では箸とスプーン、それぞれしっかりと用途分けがされています。箸はおかず、スプーンはご飯と汁物と用途が分けられていますよ。日本人にとって特にご飯はスプーンで食べるよりも箸で食べる人が多いと思いますので、注意しておきましょう。
③大皿が当たり前
1人前ずつ食事が運ばれてくるのが日本では当たり前の光景ですよね。
韓国にもそのようなお店もありますが、大衆食堂などでは2人前からのみ注文ができるというお店も多いほど、大皿での提供が当たり前の光景です。
その場合は、食事が運ばれてくる前に小皿を出してくれるのでそちらを使って食べればOKです。また、取り箸は用意されていないことが多いので、気になる方はテーブル横の引き出しから新しい箸を出して使用しましょう。
さらに韓国といえば「焼肉！」と考える方も多いと思います。焼肉屋さんの場合、最近では店員さんが食べごろになるまで焼いてくれるという店舗が増えてきました。そのようなお店の場合は食べごろになると教えてくれますので、その合図を待って食べ始めればOKですよ。
④目上の人から！
大勢で食事に行った場合、年上の人や年下の人、さまざまな人と一緒になる場合が多いですよね。
その際、食事の開始となる一口目は必ず目上の人が食べ始めてからにしましょう。
これも韓国ではよく使われているマナーですので、お腹が空いていても目上の人が食べ始めるまでは我慢しておいてくださいね！
⑤セルフサービスが多い
韓国では日本以上にセルフサービスのことが多いです。
お冷はコップを含め、自ら取りに行かなければならないことも多いですし、テーブルに持ってきてくれたとしても大きなペットボトルのような物を渡されますので、そこから自分でお冷を出すというスタイルが多いです。
また先程ご紹介した通り、箸やスプーンも同様にセルフが多め。
さらには洋服を汚さないための『エプロン』などもセルフの場合が多いです。お店の至るところにエプロンが引っかかっているので、勝手に持ってきてしまってOK。もし見つからない場合は『앞치마 주세요(アッpチマ チュセヨ):エプロンください』と店員さんに伝えてみてくださいね。
⑥パンチャン（おかず）が無料!?
韓国ではどんなお店に行こうとも『パンチャン（おかず）』が数種類出てきます。
初めて韓国でお店に入ったら「え!?こんなに頼んでないのに!」と驚かれる方も多いかと思いますが、ご安心を。パンチャンは全て無料＆おかわり自由です！
メインの料理を食べながらさまざまな韓国の伝統的なおかずが楽しめるのは、韓国のお食事の大きな魅力の1つ。さまざまなおかずがありますので箸休めにも最適ですよ。
またおかわりしたい場合の方法は２つあります。
一つ目はセルフサービスのパターン。この場合はお店のどこかにおかずがたくさん置いてある場所がありますので、お皿を持って自分で取れば大丈夫です。
二つ目は店員さんに頼むパターン。セルフ台が見当たらない場合は店員さんに食べたいおかずの空のお皿を持ちながら『이거 주세요（イゴ チュセヨ）:これください』と伝えればOKです。
お酒の席で知っておくべきこと！
☆お酒を飲む機会って？☆
韓国ではお酒を飲む機会がとても多く、平日の夜でも居酒屋やバーなどは人で溢れています。会社員の場合は『飲み会』が頻繁に開催され（日本の会社よりもかなり頻度が高いと言われています）、お酒を飲むタイミングはとても多いです！
また、友達同士でも「まだ気まずい関係ならまずはお酒を一緒に飲む！」と言う人たちもいるほど、お酒に関わる機会が多くコミュニケーションの一環になっている場合もたくさんあります。そのため、マナーを知っておくことは大事ですよ！
☆大瓶で頼むことが多い☆
韓国では大衆食堂などの場合、一人一人注文するのではなく、食事と同様に『一瓶、二瓶』と注文し、皆でシェアしながら飲むというシチュエーションが非常に多いです。
そのような場合はだいたい『ビール』か『焼酎』の二択。最近ではビールも焼酎もさまざまな特徴を持った商品が販売されているので、お好きな味を探してみてくださいね。
☆乾杯が多い☆
日本では乾杯は食事を始めるときの一回きりということが多いですよね。韓国でも食事を始めるときに大きく、『コンベ～（乾杯）』と言います。しかしそれだけではなく、食事中もお互いが飲もうとするタイミングにはコップを合わせ、乾杯をしながら飲むのが一般的です。
お酒を飲むときの基本マナー
①お酒をつぐとき／受けるときは両手で！
つぐ際には、両手でつぐのがマナー。日本のようにお酒の瓶を両手で持つのではなく片手で瓶を持ち、もう片方の手は瓶を持つ手に添えるか、瓶を持つ腕側の脇あたりに添えるのが一般的です。
また、お酒をついでもらうときも同様。コップを持ち、先程のお酒をつぐときと同様に、コップを持つ手にもう片方の手を添えるという形でOKです。
②お酒をつぐタイミングに気をつけて！
日本では相手のコップにお酒がなくなる前につぐのがマナーとされていますが、韓国ではタブー。
日本のように行動してしまうと「早く飲んでください」という意味に捉えられてしまうので、お酒がなくなってからつぐようにしましょう。
また、「もうこれ以上飲めない…！」と感じる時もありますよね。その場合は相手がついでくれようとした際に、コップの上を手で隠しながらもう飲めないことを伝えれば大丈夫です。
③手酌はしない！
お酒が足りなくなったとき、自分でつぎたくなることもありますよね。しかし、韓国では手酌はほとんどしません！
グラスが空けば誰かが気づいてついでくれるので、手酌をする機会自体がほとんどありませんが、手酌はしない方が良いでしょう。
☆年上・目上の方とお酒を飲む場合☆
お酒を飲む席で、一番注意するべきは年上・目上の方とご一緒するときです。あまり旅行の際には関係ないかもしれませんが、留学やワーホリの場合は時々そのような場面に遭遇することがありますので注意しておいてくださいね！
①お酒は先につぐ
日本も同様ですが、年上・目上の方に先にお酒をつぎましょう。つぎかたは先程ご紹介した方法で問題ありませんよ！
②口元を見せない
日本ではお酒を飲む準備ができたら乾杯をして、そのまま飲み始めますよね。韓国の場合はさぁ飲もうという際にそのまま相手を見ながら飲んではいけません！
そのような場合は年下側は相手に口元を見られないよう手で隠しつつ、さらに体をひねり横向きになって飲みましょう。もしかしたら韓国ドラマなどで見たことがあるかもしれませんが、比較的ポピュラーなマナーとなっていますよ。また、焼酎の場合はコップが小さいので一杯目は一気飲みすることが多いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は食事に関わるマナーと知っておくべきことについてご紹介しました。
日本と似ているようで違う部分もたくさんある韓国のマナー。知らず知らずのうちにマナー違反になってしまっていたり、誰かが見て不愉快な気持ちになってしまわないよう、韓国では韓国のマナーを守って食事をしましょう。旅行前にはぜひもう一度この記事を見直してみてくださいね！
