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韓国市内では、あちこちに張り巡らされたバスの交通網を使った移動がとても便利です。
地下鉄が延びていない場所へもバスを使えば簡単に移動できるので、韓国旅行で各地をまわりたいときには心強い公共交通機関なんですよ。
ただ、路線やバスの種類が多いので、情報収集や乗り方の把握は必須になります。
今回は韓国のバスを快適に利用するためにおすすめするアプリの紹介や、韓国のバスの乗り方やマナー・注意点などを詳しく解説します。
韓国バスアプリのおすすめ
バスは韓国の移動手段として欠かすことができません。
ですが、韓国のバスは日本よりも種類が多く路線網も広いので、初めて訪れる場所では利用に手間取る可能性が高いです。もったいない時間を過ごしたくないですよね。
そこで、スムーズにバスに乗って移動ができるおすすめの案内アプリを3つご紹介します。
事前にダウンロードして、快適な旅行の準備をしておきましょう。アプリは無料で使えます。
NAVER Map(ネイバーマップ)

NAVER Map(ネイバーマップ)は「地図表示・ルート検索・ナビ・検索」など、韓国旅行では欠かせない機能が揃うアプリです。
出発地と目的地の設定が終われば、複数のルートが表示されます。同時にバスや地下鉄などの移動手段も教えてくれるので、発車時刻や乗り換えもとてもスムーズです。
観光地やカフェなどの情報も探せるので、地図やガイドブックを持たなくても快適に旅行が楽しめますよ。
日本語設定ができるので、韓国語ができなくても最大限に活用できる案内アプリです。
KakaoMap

Kakao Map(カカオマップ)は韓国の地元に密着した地図アプリなので、ローカルな情報にかなり強いです。観光地・カフェ・映えスポットなどのルートやバスの検索におすすめです。
目的地を入力すると「ルート・バス番号・停留所」が表示されます。
リアルタイムバス情報やバス位置情報機能も搭載されているので、到着までカフェに寄ったりウィンドウショッピングをしたりと、待ち時間を有効活用できますよ。
- カカオマップは日本語表記ができません。音声案内など一部の機能のみ日本語設定が可能です。
言語に不安がある人は英語表記で活用するか、日本語対応のネイバーマップを使いましょう。
KakaoBus(カカオバス)

KakaoBus(カカオバス)は、カカオマップのバス機能に特化したアプリです。
バスのリアルタイム状況は、韓国57都市をカバー。出発地・目的地を入力すると「ルート・バス番号・停留所・料金・所要時間」が簡単に分かります。
出発・到着アラーム機能もあるので、バスを間違える心配がなくなりますね。
- カカオマップと同じくカカオバスも日本語表記ができません。言語に不安がある人は英語表記で活用するか、日本語対応のネイバーマップを使うのがおすすめです。
韓国のバスの料金

韓国のバスの料金は年齢によって分けられており、乗るバスの種類によって金額が異なります。
満6歳未満の幼児は、大人1人が乗車するごとに3人まで無料で乗車できます。
韓国の6種類のバスの乗車料金を見てみましょう。
| 交通カード・現金 (一般) | 交通カード (青少年) | 現金 (青少年) | 交通カード・現金 (子ども) | |
|---|---|---|---|---|
| 幹線バス | 1,500ウォン | 1,400ウォン | 1,500ウォン | 550ウォン |
| 支線バス | 1,500ウォン | 1,400ウォン | 900ウォン | 550ウォン |
| マウルバス | 1,200ウォン | 1,100ウォン | 600ウォン | 400ウォン |
| 緑色循環バス | 1,400ウォン | 1,300ウォン | 800ウォン | 500ウォン |
| 広域バス | 3,000ウォン | 2,900ウォン | 1,700ウォン | 1,500ウォン |
| 深夜バス | 2,500ウォン | 2,400ウォン | 1,800ウォン | 1,400ウォン |
満19歳以上の一般と満6歳~満12歳の子どもは、交通カードで支払っても現金で支払っても残念ながら料金は変わりません。
満13歳~満18歳の青少年のみ、交通カードの「T-moneyカード」で支払うと乗車料金が100円割引きになります。
韓国のバスは日本のバスと違い割引システムがあるので覚えておきましょう。
| ・満13歳~満18歳の青少年はT-moneyカード払いで100円割引き ・始発から6時30分までの乗車で交通カード払いをすると20%引き ・30分以内の乗り換えで交通カード払いなら追加料金なし |
乗り換えはバスからバスだけではなく、地下鉄からバスでも対象です。30分以内の乗り換えで、T-moneyカードなどの交通カードを利用した場合は、追加料金は必要ありません。
ただ、乗り換えは4回までなので、韓国旅行で乗り換えをするときは回数に気をつけましょう。
バスの支払いにはT-moneyがおすすめ!

韓国のバスの支払いには「T-money」がおすすめです。日本のPASMOやSuicaのような交通系プリペイドカードで、バス料金の他にも地下鉄や買い物や飲食店での支払いにも使えます。
空港・地下鉄の駅・コンビニなどで購入できるので、早めに準備してチャージしておきましょう。
T-moneyでバス料金を支払う大きなメリットは4つです。
- タッチ決済ができるので現金を出す手間がかからない
- 複数人のバス料金の支払いもできる
- 始発~6:30は早朝割引で20%引き
- 30分以内の乗り換えは追加料金なし
T-moneyなら降りる時に運転手に◯人分と伝えるだけで、複数人のバス料金の支払いができます。
さらに始発から6時30分まではT-money払いなら20%引きに。
地下鉄からバス・バスからバスなどへの乗り換えをするときも、T-money払いなら30分以内・4回以内の乗り換えに追加料金が発生しません。
21時から翌7時までの間であれば、1時間以内の乗り換えと時間の猶予が長くなります。

旅行中にうっかりT-money残高が足りなくなっても、コンビニや駅などのチャージ機で簡単に追加ができて安心だよ!
WOWPASSにもT-money機能あり!

韓国の観光客向けプリペイドカード「WOWPASS(ワウパス)」にもT-money機能が搭載されています。
WOWPASSへのチャージとは別で、T-money機能にもチャージをしておけば利用可能です。コンビニや駅へ行かなくても、WOWPASSアプリからのチャージができるようになります。
残高管理やチャージがアプリでできることや、キャッシュバックがあることがメリットです。
WOWPASSは現地の空港や駅で購入できますが、事前にAmazonで購入することもできます。ただ、人気なので在庫切れになっていることも多いため、早めにチェックしておきましょう。
日本円でのチャージやクレジットカードによるチャージにも対応しています。
韓国のバスの乗り方・降り方

韓国のバスは基本的に前乗り・後ろ降りなので覚えておきましょう。
バスの乗り降りは4ステップです。日本のバスとは違い乗り換え割引があるので、降りるときの交通カードのタッチを忘れないようにしましょう。
- バスの前のドアから乗車する
- 交通カードタッチまたは現金で料金を支払う
- 目的の停留所の1つ前の停留所通過後のアナウンスで降車ボタンを押す
- 乗り換え割引のため交通カードをタッチして後ろのドアから降りる
難しいことはないので、あまり心配する必要はありません。
バスの番号を確認する

事前にアプリで乗るバスの番号は確認しているはずです。
停留所についたら電光掲示板を見て、バスの番号と到着時間を再確認しておきましょう。さらにバスが到着したときにも、前面に大きく表示されている番号を確認すれば間違えることはありません。
それでも心配な人は、アプリで到着アラームを設定しておくのがおすすめです。
前から乗ってタッチする
番号を確認して目的のバスで間違いなければ、前から乗って交通カードをタッチしましょう。
日本のバスと同じように、韓国のバスも運転席の横に交通カードをタッチする機械が設置されています。見ればすぐに分かりますよ。
タッチをしてピッ!と音が鳴ったら、正常にタッチができている証拠です。
席に座る(日本と同じく優先席があるので注意)

交通カードのタッチが終わって空いている席を見つけたら、早めに座っておきましょう。
なぜなら韓国のバスは、乗客が乗り終わるとすぐに発進することが多いからです。さらに、坂・カーブ・舗装が荒い道が多いのか揺れが激しいことも…。
安全のためにも席に座っておきたいですが、席の場所は運転席付近やバスの後ろの方がおすすめです。
バスの真ん中辺りに位置する優先席には座らないようにしてください。
- 後ろドアの出口付近の席
- シートに黄色のカバーがかけられていたり、優先マークがついている
- ピンク色の席は妊産婦優先席
明らかに乗客が少なく、空いているときは優先席に座っても問題ありません。ただ、高齢者や妊婦などが乗車してきて、優先席が空いていない状態であればすぐに譲ってください。

韓国は日本以上に年長者を敬うことが重要とされているので、優先席に座っていると他の乗客に注意されることもあるみたい…。トラブルを避けるためにも気をつけよう!
- 韓国のバスの優先席は固定されていません。バスによって異なる場合があるので、乗車してシートの色やマークを見て判断してください。
降車ボタンを押す

韓国のバスも日本のバスと同じで、次の停留所のアナウンスをしてくれます。
アナウンスを聞いて次の停留所が目的地だった場合は、降車ボタンを押して降りる意思を運転手に伝えましょう。降りる人がいない・バス停にも待っている人がいないと、通過する可能性があります。
バスのアナウンスは韓国語・英語です。前方に表示も出るので確認できますよ。
ソウルの二村洞(イチョンドン)周辺など、日本人が多く住んでいるエリアのバスでは、日本語のアナウンスが入ることもあります。
バスを降りる
停留所に到着したら、後ろのドア付近に設置されている機械に交通カードをタッチします。
初めてのバス利用ではタッチしたときの「하차입니다(ハチャイムニダ)」というアナウンスに驚く人もいますが、この自動音声は下車ですという意味です。正常にタッチができているか確認ができますね。
タッチが終わったら、そのままバスを降りるだけです。
韓国のバスに乗る際に注意するポイント

日本と似ていることも多いので、韓国のバスに乗るのはそこまで難しくはありません。
ただ、韓国のバスならではの注意点もあるので気を付けてください。
ムダな時間を過ごしてしまったり、うっかりマナー違反をしてしまう可能性があります。覚えておきたいバスにのる際の注意点は全部で5つです。
交通カードをチャージしておく
韓国のバスは現金で支払いをする人はほとんどいません。最近では乗車料金を現金では払えないバスも増えてきて、キャッシュレス化が進んでいます。
現金派の人でも、韓国旅行では交通カードを使うようにしましょう。
交通カードはバスの中やバス停ではチャージができません。
バスの中にチャージ機を設置していないのです。事前に地下鉄の駅やコンビニなどでチャージをして、十分に残高がある状態でバスに乗車してください。

残高不足のときは降りてチャージをしないといけないよ!同行者がいるなら2人分払ってもらうことでその場は乗り切れるね。
停留所で待つ
韓国でバスを待つときは、必ず停留所で待つようにしてください。
乗車するお客さんがいないと運転手が判断した場合は、止まらずに通過してしまいます。特に交通量が多い主要な道では、時間短縮のために不要な停車はしないようになっているのです。
乗るバスが停留所に近付いてきたら、乗ることが分かるように少し前に出ておきましょう。
タクシーを停めるときのように、軽めに手を挙げて乗る意思表示をするのもありです。日本ではバスに手を挙げることはないですが、韓国では普通のことなので恥ずかしくはないですよ。
2つ先の停留所までアナウンスする
韓国のバスは次の停留所の案内をした後、その次の停留所の案内まで行っています。
ぼーっとした状態でアナウンスを聞いていると、うっかり1つ前の停留所を目的地だと思いこんで降りてしまう人もいるほどです。
韓国旅行でバスに乗車した人に多い失敗なんですよ。私も2~3回失敗しました。
アナウンスの他にも前方の表示板に次の停留所が書かれているので、よく確認しましょう。バスアプリを使って、現在地を把握しておくのも有効です。
混雑時間

韓国のバスの混雑時間は日本と同じで「平日の通勤・帰宅時間帯」です。
ただ、その他の時間帯でも混雑する可能性はありますよね。韓国では停留所の電光掲示板で、混雑状況をリアルタイムで確認できます。
混雑レベルは3段階の色分けで表示されます。
| 緑 | 空いている |
|---|---|
| 黄色 | 空席が少ない |
| 赤 | かなり混雑している |
緑はかなり空いている状態なので、余裕で席に座れます。
黄色になると座れる場合もあれば、手すりなどを掴んで立った状態で乗車することになります。立つ場合でも、他の人との距離が取れるので窮屈さは感じません。
赤はかなり混雑しており、座るのは難しいです。立っていても身動きが取れない場合がほとんど。
かなり急いでいて次に来るバスに乗るしかないという状況以外では、混雑状況が赤になっているバスには乗らないようにしているという人もいるレベルです。
アプリやWEBサイトでも混雑状況の確認ができるので、ぜひ使ってみてください。
フードやドリンクの持ち込みは禁止

韓国のバスはフードやドリンクの持ち込みが禁止されています。
- テイクアウトしたドリンク
- 蓋が開いているフードやドリンク
- 無包装のフード
- ストローがさしてあるドリンク
蓋がないドリンクはバスには持ち込めません。水筒などの蓋がしっかりと締まり、中身がこぼれない場合にだけ持ち込みができます。
タピオカやコーヒーなどをテイクアウトした時は、飲み終わってからバスに乗車しましょう。
フードについても同じで、包装がなくこぼれる可能性が高いものは持ち込みができません。日本でも包装されていない食べ物を持ち込むことはありませんよね。
フードやドリンクを持ったままバスに乗ろうとすると、運転手さんから乗車拒否されます。

韓国のバス停はゴミ箱がないことが多いので、ドリンクやフードのゴミが出るときバス停に行く前に処分しておくのがおすすめ。
アプリを活用し快適なバス移動を!
韓国のバス移動は交通網は複雑でも、アプリがあればスムーズに利用できます。
バスアプリも必須ですが、料金の支払いがタッチだけで完了できる「WOWPASS」や「T-money」は絶対にあった方がいいでしょう。
最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、すぐに慣れて旅行を楽しめるようになります。バスを使うときは、事前準備をしっかり行ってスムーズに乗り降りしましょう。
