2012年に結成され、そのビジュアルの高さで話題を呼んだK-POPアイドルが「HELLOVENUS」です。
デビューしていきなり新人賞を獲得するなど、一気にスターダムに駆け上がったものの、HELLOVENUSは7年後の2019年に解散をしてしまいます。
そのようなHELLOVENUSの結成から解散までの軌跡やヒット曲、さらにメンバーの現在の状況などを調べてみました。
HELLOVENUS誕生の軌跡
HELLOVENUSが誕生したのは2012年です。韓国の芸能事務所「Pledisエンターテインメント」と「Fantagio」の合同プロジェクトとして結成が発表され、両事務所に所属するタレントからオーディションを行い6名で結成されました。
歌手活動は「Pledisエンターテインメント」がマネジメントを行い、俳優活動は「Fantagio」がマネジメントするという契約です。結成時からメンバーのビジュアルの高さが話題となっていました。
グループのコンセプト
グループ名は親しみのある「HELLO」という単語と、女神を表す「VENUS」という単語からなっている通り、21世紀の新たな女神像を体現するグループがコンセプトです。グループ結成当初の披露する楽曲はさわやかなイメージの青春ソングが中心で、いわゆるアイドル色の強いガールズグループとして活動していました。
2013年2月には、韓国国内の音楽賞「All K-POP アワーズ」と「ガオンチャートK-POPアワード」において新人賞を獲得します。同年6月には初の単独コンサートを行うなど、順調に活動の幅を広げていきます。
しかし2014年7月、メンバーであるユ・アラとユンジュがグループ脱退を表明しました。同時に「Pledisエンターテインメント」と「Fantagio」の合同プロジェクトの契約も完了となります。そしてHELLOVENUSは「Fantagio Music」の所属グループとして活動を続けていくことが発表されます。
そもそも2名の脱退は、事務所間の契約が完了したことが原因であり、突然の脱退がグループの活動に与える影響は大きかったといえます。また、脱退した2名のメンバーも、自身の意思で脱退したわけではなく、所属していた事務所(Pledisエンターテインメント)の都合での脱退でした。この契約が継続していたら、HELLOVENUSというグループの活動も違っていたかもしれません。
2名のメンバー脱退後、2014年9月にソヨンとヨルムが加入し、再び6人組となって活動を再開します。このタイミングでグループのイメージは明るくさわやかなポップスグループから、大人の女性の魅力を押し出したセクシーなグループに変貌していきました。
その後は毎年1曲程度の楽曲を発表し、着実に活動を続けていきますが、2019年5月に事務所との契約満了を理由に解散が決定します。HELLOVENUSはグループとしてはそこまで輝かしいヒットを連発したグループではなく、契約満了を機に解散が決定したと言われています。その後もメンバーは、それぞれの道で芸能活動を続けているようです。
初の日本公演はいつ?
HELLOVENUSは日本国内でも、ある程度人気のあったグループではありますが、日本公演を行った記録は残されていません。この点からも、爆発的人気を誇っていたグループではなかったことが分かります。
韓国の音楽業界は日本以上にレベルが高く、ライバルも多いので、相当抜きん出ていないと存続自体が難しいのでしょう。
HELLOVENUSのヒット曲を一挙ご紹介
HELLOVENUSは活動期間こそ7年と短いものの、ヒット曲も残しています。
そこで「Fantagio Music」の公式YouTubeチャンネルから、再生回数の多い楽曲を3曲紹介しましょう。
再生回数は2024年7月時点です。
★I’m ill 2296万回
新メンバー加入後の2015年7月に発売されたシングル曲です。メンバーのセクシーなダンスも話題となりました。
★Venus 887万回
HELLOVENUSのデビュー曲であり、まだ初々しい彼女たちの笑顔が見られる貴重なMVとなっています。
★Mysterious 779万回
HELLOVENUSとしてのラストシングルがこちらの曲です。
デビューから7年ですっかり大人の女性となった彼女たちを確認できる最後の1曲となります。デビュー曲のVenusと比較すると、メンバーの雰囲気が大きく変わっていることに驚かれるかもしれません。
HELLOVENUSのメンバー紹介
HELLOVENUSとして活動したメンバーは総勢8名ですが、その中で最終的なメンバーであった6名に関して個別に紹介していきましょう。
ナラ
ただでさえビジュアルの高さが評判だったHELLOVENUSの、ビジュアル担当と言われたのがナラです。
本名:クォン・ナラ
生年月日:1991年3月13日
172cmという高身長かつ完璧なボディラインを持っており、HELLOVENUS所属時からモデルや女優としても活躍していました。中学時代に小さな事務所に所属していたものの、本格的に歌やダンスに力を入れたのは大学受験前だったそうです。大学の芸能科に進み、そこで本格的なレッスンを受け、芸能人としての素質が開花したと言われています。
ユヨン
HELLOVENUSとしてデビューしてからは、テレビドラマなどで女優としても活動しています。
本名:イ・ユヨン
生年月日:1995年1月23日
HELLOVENUSの活動と併行して女優業にも力を入れていたユヨンはダンスのスキルも高く、HELLOVENUSではメインダンサーのポジションを任されていました。中学の頃から芸能界に憧れており、たった一度のオーディションで芸能界デビューを勝ち取った逸材でもあります。
ヨルム
ソヨンとともに2015年にHELLOVENUSに加入したのがヨルムです。
本名:アン・チェヨン
生年月日:1996年6月4日
HELLOVENUS解散後も「Fantagio」との契約を更新し事務所に残ったヨルムは、その後女優として活動を続けています。
ソヨン
ヨルムとともに2015年にHELLOVENUSに加入したのがソヨンです。
本名:イ・ソヨン
生年月日:1994年6月27日
ソヨンもHELLOVENUS解散後は「Fantagio」との契約を更新し事務所に残り、女優として活動を続けています。主にミュージカルで存在感を見せています。
アリス
HELLOVENUS解散を機に新たな事務所と契約し、女優兼歌手として活動しているのがアリスです。
本名:ソン・ジュヒ
生年月日:1990年3月21日
アリスはHELLOVENUSでの活動時、一時期ステージに上がるのが怖くなる症状を発症しながらも、必死にステージをこなしてきました。今では多くのミュージカルに出演するなど、人気女優の仲間入りを果たしています。
また中学時代からPCが趣味であり、プログラミングを学ぶために専門学校に進学したという、アイドルとしては変わり種でもあります。
ライム
HELLOVENUSではメインラッパーとして活躍していたのがライムです。
本名:キム・ヘリム
生年月日:1993年1月19日
HELLOVENUS解散後は女優として活動しているライムは、中学時代から歌手に憧れてボーカルトレーニングを積んでいました。HELLOVENUSとしてデビューした当時は、派手な髪色に染めていた影響か一時的に毛が弱くなり、ウィッグをつけて活動していた時期もあったそうです。
HELLOVENUSのグッズ紹介
すでにHELLOVENUSが解散して5年経過していることもあり、現在グッズの販売は行われていません。また、そもそも日本でのデビューをしていないことから、日本国内でHELLOVENUSのグッズを手に入れるのも簡単ではありません。
時折ネットのオークションサイトなどに出品されているものをチェックするしかないでしょう。
歌がうまい人は誰?
HELLOVENUSはデビュー当時、さわやかなアイドルポップグループとして、メンバー入れ替え後は大人の女性の魅力を感じさせるセクシーグループとして活動してきました。その楽曲を支えていたのが、メインボーカルのユ・アラです。
ユ・アラは元々、人気ガールズグループ「AFTERSCHOOL」の新メンバーオーディションに合格していました。しかしHELLOVENUS結成の動きがあったため、HELLOVENUSのメインボーカル兼リーダーとして参加しています。
しかし、ほかのメンバーもHELLOVENUS解散後にミュージカルで活躍したり、ソロとして歌手デビューしたりなど、歌唱力が高かったのも事実です。K-POPグループの特徴でもありますが、そもそも歌が上手くないとデビューすらできないため、実際には全員歌唱力があったと考えるのが妥当でしょう。
ダンスが一番上手な人は?
HELLOVENUSでメインダンサーのポジションを担っていたのはユヨンです。HELLOVENUS結成直後とその後でグループの雰囲気が一変していますが、その中で楽曲に合わせたダンスを披露してきました。そのようなグループでもトップクラスのダンススキルを持っていたのがユヨンです。
グループ解散後のメンバーの近況報告
HELLOVENUSが解散して2024年で5年になります。
メンバーの多くが30代に突入しており、それぞれ自分たちの分野で活躍しています。また、私生活において大きな変化があったメンバーも出てきているようです。
そのようなメンバーの現状を紹介していきましょう。
★ナラ
ナラはHELLOVENUS解散後、活動名義を「クォン・ナラ」に変えて主に女優として活躍を続けています。活躍はテレビドラマが中心で、日本でも人気となった『梨泰院クラス』でも主要キャストを任されるなど、確実にステップアップしています。
★ユヨン
ユヨンはHELLOVENUS解散後、芸名を「イ・ファギョム」に変えて新たに女優としてスタートを切っています。テレビドラマを中心に女優として活動の幅を広げ、作品にはなくてはならないバイプレイヤーとして活躍中です。
★ヨルム
ヨルムはHELLOVENUS解散後もFantagioに留まり、「ユ・ナギョル」という芸名に改名して女優としてのキャリアをスタートさせました。HELLOVENUSのメンバーでは末っ子でしたが、2022年5月には一般男性との結婚も発表しています。お相手は元マネージャーで、私生活においても充実した毎日を送っているようです。
★ソヨン
ソヨンもHELLOVENUS解散後に改名し、現在は「イ・ソヨン」という本名で女優として活動をしています。主な活躍の場はミュージカルであり、HELLOVENUSで鍛え上げた歌声で観客を魅了しています。
★アリス
HELLOVENUS解散後は別の芸能事務所に移籍し、歌手や女優として活動をしていたのがアリスです。アリスは2023年10月、一般男性との結婚を発表し、現在は「ソン・ジュヒ」の芸名で活動しています。結婚後も芸能活動は継続するとのことで、多くのファンは安心したことでしょう。
★ライム
HELLOVENUS解散後の2022年に突然結婚を発表したのがライムでした。HELLOVENUS解散後は、芸名を「チェ・ジュファ」に改名し、女優としてキャリアをスタートさせており、その中での突然の発表でした。ライムが結婚式を挙げたことを報告すると、元メンバーのヨルムやアリスも結婚式の模様を公開しており、解散後も仲が良いことは間違いないでしょう。さらに2023年10月には第一子誕生を報告しています。ライムはHELLOVENUSのメンバーのなかで、初めて母親となりました。。
★ユ・アラ
2014年にHELLOVENUSを脱退したユ・アラは、その後ミュージカル女優に転身しました。持ち前の歌唱力で活躍しましたが、2016年に所属事務所との契約を更新しないことを発表しています。その後あまり消息がわからなかったユ・アラですが、2024年6月にインスタグラムを更新しました。その中で自身がガン闘病中であることを公表しています。
★ユンジョ
2014年にHELLOVENUSを脱退したユンジョですが、脱退の原因は事務所同士の契約満了で、本人はまだアイドル活動を続けたかったようです。2018年にはアイドル再起計画で誕生した期間限定アイドル「UNI.T」にも参加しました。その後は女優としても活躍し、2023年9月には俳優キム・ドンホとの結婚を発表しています。
まとめ
HELLOVENUSは2012年にデビューし、各新人賞も受賞したガールズグループです。
活動期間は7年間と短く、その間にはメンバー脱退という事態も発生しました。メンバーの脱退や活動終了に関しては、事務所間の契約問題が中心であり、こうした事情がなければ、さらに活動期間は伸びて、日本デビューの可能性もあったかもしれません。
解散後もメンバーはそれぞれ芸能活動を継続しています。主に女優業で活躍しているメンバーも多く、また年齢的に結婚という決断をするメンバーも増えています。
HELLOVENUSのメンバーそれぞれが、自身のフィールドで活躍している現状は楽しいものの、ファンにとっては限定的でもいいので、メンバーが一堂に会する機会を期待してしまうかもしれません。