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韓国で美容整形を受けるにあたり、クリニックを選ぶ基準として「安さ」を重視している方も多いのではないでしょうか。
韓国はクリニック数が多い分、価格競争も激しく、日本よりも比較的安い金額で施術を受けられることが多々あります。さらに美容整形が日常化されていることから、症例数も圧倒的に多く、医師の技術力や経験も豊富にある傾向があります。そのため、「できるだけコストを抑えて美容整形を受けたい」「浮いたお金で他の施術を受けたい」と考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、韓国での施術は安い価格で美しい仕上がりが期待できる一方で、中には悪質なクリニックによる医療トラブルも報告されています。
本記事では、韓国で安さを重視してクリニックを選んではいけない理由や、起こり得るトラブルを徹底的に解説しています。
後半では、信頼できるクリニックの選び方もご紹介していますので、韓国での美容整形を検討されている方は、失敗リスクを避けるためにもぜひ一読ください。
安すぎるクリニックには要注意!
結論からお伝えすると、韓国で美容整形を受ける際は「価格の安さ」だけでクリニックを選ぶべきではありません。安さの裏には必ず理由があるため、クリニック選びは慎重に行うようにしましょう。
費用もクリニック選びにおいて一つの判断基準にはなるものの、それ以上に「医師の技術力」「クリニックの体制」「安全性への配慮」といった点も重要となります。
安いクリニックを選ぶべきではない理由について、以下の3つにわけて具体的に解説します。
- なぜ「安さ」だけで選ぶのは危険なのか
- 値段の裏に潜むリスクとは?
- 相場よりも安い金額で提供できる理由
なぜ「安さ」だけで選ぶのは危険なのか
美容整形は見た目を美しく整えるための施術であると同時に、リスクを少なからず伴う医療行為にあたります。そのため、クリニック選びでは価格の安さよりも、安全性や医師の技術力を優先するべきです。
「安いからこのクリニックにしよう」と安易に選んでしまうと、安さの裏に隠れたリスクを見落としてしまう可能性があります。
値段の裏に潜むリスクとは?
すべてのクリニックが当てはまるわけではありませんが、施術の金額が明らかに安い場合は、以下のようなリスクが起こる可能性もあります。
【医師の技術不足】
・デザインが大きく異なり、仕上がりに不満がある
・左右差が生じて、違和感のある仕上がりになった
【追加費用の発生】
・鼻整形を行ったものの高さが足りず、追加施術が必要となった
・傷跡が大きく残り、レーザー治療など余計な出費が増えた
【修正施術の対応拒否】
・事前のデザインと違う仕上がりなのに、修正施術を行ってくれない
・難易度が高いと韓国では断られ、日本で修正を行うことになった
このように「安さ」だけを基準にしてクリニックを選ぶと、理想的な仕上がりを得られないだけでなく、結果的に時間も費用も余計にかかってしまう恐れがあるのです。
相場よりも安い金額で提供できる理由
相場よりも安い金額を提示しているクリニックの多くは、施術にかかる一部の工程や体制を簡略化することでコストを抑えています。つまり、本来であれば確保すべき【品質や安全性といった大切な工程を省いている】可能性があるのです。
たとえば、人件費を安く抑えるために経験の浅い医師による執刀、原価の安い製剤を使用した施術などが挙げられます。具体的にどのようなケースが挙げられるのか、次の章から詳しく解説します。
悪質なクリニックがよく使う手口
一部の悪質なクリニックは、安全性や満足度よりも利益を優先し、さまざまな手口を用いて施術を行っています。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- ペイドクターとは?
- シャドードクターとは?
- 工場型の施術
- 薬剤や器具の使い回し
- 偽薬・安価な薬剤の使用
- アップセル・押し売り営業
- 表記と違う料金体系
- 不十分なアフターケア
それぞれ順番に詳しく解説します。
ペイドクターとは?
「ペイドクター」とは…クリニックに常勤している医師ではなく、一時的に委託している非常勤の医師を指します。勤務形態で例えると、派遣やアルバイトに近いイメージです。 |
クリニック側にとっては、人件費(コスト)を削減できるため、人員を確保しながら患者数を多くさばけるというメリットがあります。そのため、悪質なクリニックではペイドクターを積極的に利用しているケースも見受けられます。
ただし、患者側にとってはリスクも少なくありません。ペイドクターは臨時勤務のため、仕上がりに違和感を覚えて修正施術を希望しても、担当した医師はすでに在籍していないことがあります。その結果、術後のフォローを十分に受けられないケースがあるのです。さらに、医師ごとに技術力や経験に差があるため、仕上がりの質にばらつきが生じる可能性もある点もデメリットといえます。
そのため、万が一「経験の豊富な医師が担当」と濁された場合、クリニックに在籍している医師なのか、アフターケアには対応してもらえるのか、という点を確認しておくようにしましょう。
シャドードクターとは?
「シャドードクター」とは…予定していた執刀医とは異なる医師が施術を行うことを指します。 |
近年韓国でも問題になっている悪質な手口の一つで、名の知れている有名医師を看板として高い価格設定で集客を行い、実際に施術を行うのは経験が浅い若手の医師だったというケースが多いです。
患者側からすると、「有名医師から執刀を受けられる」と思って安全性や仕上がりを期待しますが、実際には未熟な医師の施術により、仕上がりに不満が残る可能性もあります。
さらに、過去にはこうしたシャドードクターによる施術で深刻な後遺症や死亡例が報告されたケースもあり、大きな社会問題として取り上げられています。そのため、表向きの広告を鵜呑みにせず、実際にどの医師が執刀するのかを事前に確認することが大切です。
工場型の施術
「工場型」とは…いわゆる流れ作業のような単純な工程で、仕上がりがテンプレート化された施術のことを指します。 |
とくに近年では、韓国アイドルの流行によって「オルチャン顔になりたい」と希望する方が増え、需要に応えるように、韓国では工場型の施術を行うクリニックが増えています。
工場型の施術ではあらかじめ仕上がりが決まっているため、一人ひとりの骨格や脂肪のつき方、理想のデザインが十分に考慮されません。短時間で多くの患者を回す効率重視のスタイルで進められるため、カウンセリングでのヒアリングが不足し、結果として仕上がりにムラが生じるリスクも高まります。
工場型のクリニックを避けるために、ビフォーアフター形式で症例が公開されているか、日本人の症例が含まれているか、といった点を事前にチェックするようにしましょう。
薬剤や器具の使い回し
悪質な手口の中でもとくに気を付けたいのが、コスト削減による薬剤や医療器具の使い回しです。
冒頭で美容整形は「リスクが伴う医療行為」にあたることをお伝えしましたが、知識をもった医師が適切に施術を行えば、基本的に重篤なリスクや副作用はまれです。しかし、他人に使用した医療器具(注射針など)の再利用や、不適切な洗浄・消毒などを行うと、本来防げるはずの感染症リスクが人為的に高められてしまいます。
韓国では価格競争が激しい背景から、こういった「使い回し」によってコストを抑えているクリニックもあります。術後に感染トラブルにつながるだけではなく、重篤な合併症を生じさせる可能性もあるため、安全性を考慮していないクリニックは避けましょう。
偽薬・安価な薬剤の使用
安すぎるクリニックの中には、薬剤を正規品だと偽り、安価なメーカーの製剤を使用しているケースもあります。
たとえば、ヒアルロン酸注入を行う際、良心的なクリニックであれば注入する製剤をその場で提示し、「この製剤を施術で使用していきます」と説明するのが一般的です。しかし悪質なクリニックの場合、メニュー表には認可の受けた製剤を記載していても、実際の施術ではコストを抑えるために安価な製剤や正規品でない薬剤を注入していることがあります。その結果、想定していないアレルギー反応や、通常の期間よりも短い持続率、理想としていない仕上がりといったトラブルが生じる可能性もあります。
注入施術を行う際は、どの製剤を使用するのか、カウンセリング時や施術時に現物を確認できるかを必ずチェックすることが大切です。
アップセル・押し売り営業
美容業界における「アップセル」とは…希望していた施術にオプションをつけ客単価も上げる、いわゆる押し売り営業のようなものを差します。 |
Web広告では安い金額を提示して集客し、実際のカウンセリングでは高額な見積もりを提示するケースが典型例です。
たとえば、本来は鼻整形を希望していたのに、「顎下の脂肪吸引を同時に行えば顔のバランスが整う」と施術の併用を勧められるケースなどがあります。プロテーゼを希望した際に鼻翼縮小を追加する、といった組み合わせなら理解できますが、他部位の施術まで勧められる場合にはアップセルの可能性を疑った方がよいでしょう。
また、場合によってはそれらしい説明をされて不要なオプションをつけられたり、高額な見積もりを提示されたうえで「分割払いが可能」と契約を迫られたりするケースもあります。
施術の必要性は一般の方にとって難しい部分ではあるものの、後悔しない選択をするためにも、納得のいかない施術ははっきりと断る姿勢をもち、本当に必要な施術のみを受けるようにしましょう。
表記と違う料金体系
Instagramやクリニックのサイトなどで「1回〇〇円」と安い広告に惹かれて来院したものの、実際の施術では薬剤の使用量が極端に少ないといったケースも見受けられます。
このような虚偽広告のパターンでは、「足りないから追加したい」と薬剤を増やすことで、結果的にフル施術(通常の注入量)よりも高額になってしまうことも少なくありません。
最初に提示された金額からは想像できないほど費用がかさみ、「安いから選んだはずなのに、むしろ高くついた」というケースも多いのです。このような手口もあるため、注入施術の場合は理想の仕上がりに必要なおおよその注入量を事前にリサーチしておき、提示された見積もりと照らし合わせるなどして、相場を確認することが大切です。
不十分なアフターケア
安い金額で設定しているクリニックの中には、術後に十分なアフターケアを行わないことでコストを抑えているところもあります。
本来、美容整形後は少なからず組織にダメージが加わっている状態のため、施術内容に合わせた過ごし方の指導や、必要に応じて鎮痛剤・抗生剤の処方などが必要となります。このようなアフターケアが適切ではないと、ダウンタイムが長引く原因となり、場合によっては感染症につながる可能性もあるのです。
術後のフォロー体制はあるのか、必要に応じて再施術や処方箋の追加などはあるのか、施術そのものだけではなく術後の対応もチェックしておきたいポイントの一つです。
実際に起こり得るトラブル例
ここまで解説した悪質なクリニックの手口を踏まえて、実際に起こり得るトラブル例をご紹介します。
- 仕上がりに左右差や違和感がある
- ダウンタイムが説明より長引いた
- トラブル対応もなく修正施術も拒否
- 感染症リスクや後遺症の可能性
具体的にどのようなトラブルが生じるのか、詳しく解説します。
仕上がりに左右差や違和感がある
実際に起こり得るトラブルとして多いのが、仕上がりに違和感や左右差があるケースです。
とくにペイドクターやシャドードクターを含む、技術力が未熟な医師による執刀は、理想としていた仕上がりに近づけないだけでなく、左右差も生じる可能性があります。
また、経験が乏しい医師の場合はデザインの引き出しも少なく、患者一人ひとりの骨格や希望に合わせた仕上がりを実現できないリスクもあるでしょう。結果として再施術が必要となるケースもあり、「費用がかさむ」といったデメリットにもつながりやすくなります。
ダウンタイムが説明より長引いた
ダウンタイムの長さは個人差があるため一概にはいえないものの、安いクリニックはダウンタイムが説明された期間よりも大幅に長引く可能性があります。原因としては、医師の技術力不足によって施術中のダメージが大きくなった場合や、術後のアフターケアが適切ではなかった場合などが考えられます。
とくに脂肪吸引や鼻整形などダウンタイムが長い施術の場合、日常生活に支障をきたすだけでなく、仕事や学校への復帰に影響が出る可能性も否めません。
トラブル対応もなく修正施術も拒否
韓国での美容整形で一番困るのが、施術後のトラブル対応をしてもらえず、修正施術も拒否されたケースです。
安さを重視するクリニックは、アフターケアにコストを割かないことも多く、さまざまな理由をつけてトラブル対応を避ける傾向にあります。実際に、「契約書に修正施術は行わないと記載している」「返金は行っていない」といわれたケースも少なくありません。
また、美容整形全般にいえることですが、一度施術した箇所は組織の構造が変化するため、通常の施術よりも難易度が跳ね上がります。そのため、経験不足の医師ほど修正施術には対応できないのが現状です。
さらに、修正施術は韓国でも日本でも難易度が高いことに変わりはないため、対応できないクリニックが多い点は共通しています。 また、本来は対応できるはずでも、韓国で使用された製剤や施術法が不明な場合には、修正を断られるケースもあります。
そのため、修正施術を行ってくれるクリニックが見つからず、いわゆる「修正施術難民」となり、泣き寝入りする方も多いのです。
感染症リスクや後遺症の可能性
コスト削減による施術環境の悪化は、感染症リスクや後遺症の可能性を高める大きな要因となります。
安さを売りにする悪質なクリニックでは、薬剤や器具の使い回し・不十分な消毒・非正規の製剤使用などにより感染症リスクが高まります。
その結果、想定外の合併症や後遺症が生じ、生活に長期的な影響を及ぼす恐れもあるのです。
悪質なクリニックを避けるためのチェックリスト
悪質なクリニックを避け、安全に美容整形を受けるために、クリニック選びでは次のポイントを確認しておきましょう。
✅️値段が極端に安すぎないか ✅️医師の所有資格や経歴が記載されている ✅️ビフォーアフター形式の症例を多数掲載している ✅️トリビューやグーグルマップなどの口コミを確認 ✅️カウンセリングでは副作用・リスクの説明があるか ✅️使用している製剤は正規の薬剤か |
上記のポイントを意識することで、悪質なクリニックを避けやすくなります。
安心して施術を受けるために
ここまで、安すぎるクリニックの特徴や、悪質なクリニックの手口などをご紹介してきました。しかし、韓国は技術力も高く施術費用もリーズナブルな傾向にあるため、クリニック選びを慎重に行えば、満足度の高い仕上がりに近づける可能性はあります。
そこで、韓国で安心して施術を受けるために知っておきたいポイントを、以下の3つにまとめました。
- 信頼できるクリニックの特徴
- カウンセリングだけの参加もOK
- 美容皮膚科ならオンライン相談やLINEで事前診断も可能
それぞれ順番に解説します。
信頼できるクリニックの特徴
信頼できるクリニックは、豊富な知識や高い技術力があるのはもちろんのこと、症例数も圧倒的に多いため、そもそもの安心感が違います。
また、日本語対応のスタッフが常駐しているケースも多く、カウンセリングや施術時に同席してくれるため、言葉の壁による誤解やニュアンスの違いを心配する必要はありません。
さらに、信頼できるクリニックはアフターケア体制も整っています。術後は医師が状態をしっかり確認し、必要に応じて処方箋の調整や追加を行い、術後の注意点や過ごし方を丁寧に説明してくれます。
術後専用の問合せ窓口を設置している場合もあり、万が一帰宅後に「痛みが強くなった」「ダウンタイムで気になる症状がある」といった場合でも、医師と直接やり取りが可能です。
カウンセリングだけの参加もOK
「実際にクリニックの雰囲気を確かめたい」と考える方は、カウンセリングだけの参加でも問題ありません。 複数のクリニックでカウンセリングを受け、見積もりや対応を比較することも大切です。
カウンセリング時の対応から、医師の誠実さや説明の丁寧さを見極められるため、信頼できるクリニックかどうかを判断する材料になります。
オンライン相談やLINEで事前診断も可能
クリニックによっては、オンライン相談やLINEでの事前診断も可能です。
「実際に韓国でカウンセリングへ行くとなると滞在費がかさむ」と心配な方は、日本にいてもカウンセリングを行えるクリニックを探してみましょう。
診察方法はクリニックによって異なりますが、写真の添付や現在の悩み、希望する仕上がりを送信するだけで、必要な施術やおおよその費用を提示してもらえるケースもあります。
まとめ|安さに惑わされず、安全第一でクリニックを選ぼう
韓国で美容整形を受ける際は、安さで選ぶのは危険です。中には悪質なクリニックもあり、シャドードクターや器具の使い回しでコストを抑え、利益を得ようとするところもあります。
安さにつられてこうしたクリニックで施術を受けてしまうと、仕上がりへの不満や感染症、修正施術の困難さといった思わぬトラブルに発展するリスクがあります。
そのため、信頼できる情報を集めたうえで「医師の技術力」「クリニックの体制」「安全性への配慮」をしっかり確認し、納得してから施術を受けるようにしましょう。

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