韓国のお酒「ソジュ」って?定番ブランド&ご当地ソジュまとめ

韓国のお酒「ソジュ」って?定番ブランド&ご当地ソジュまとめ

韓国旅行やK-カルチャーのブームが続く中、現地の「お酒」文化に興味を持つ人も増えています。そんな韓国を代表するお酒といえば「ソジュ」です。韓国料理との相性も抜群で、日本でも人気が高まっているソジュは、低アルコール度数のものからフルーツ風味のものまでありその種類はさまざま。

この記事では、ソジュの特徴や飲み方、人気の定番ブランドから、地域ならではの「ご当地ソジュ」までを徹底解説します。韓国のソジュについてもっと知りたいという方、韓国のお酒文化が気になるという方は是非最後までお読みください。

韓国の焼酎「ソジュ」とは?

韓国の焼酎「ソジュ(소주)」は、韓国を代表する伝統的なお酒の一つです。ソジュのルーツは13世紀にまで遡り、モンゴル帝国がペルシャから持ち込んだ蒸留技術をもとに、朝鮮半島で焼酎が作られるようになったと言われています。当初は米や麦を使って作られていましたが、20世紀に入ると米不足の影響で、ジャガイモやタピオカなど、他の原料を使うように変化しました。

もともとは、アルコール度数20%くらいが主流でしたが、現在のソジュは飲みやすさを重視する傾向にありアルコール度数は16%ほどまで下がっています。透明で爽やかな口当たりが特徴で、ビールやワインと比べて手軽に楽しめるため、韓国では幅広い層に親しまれています。

「ソジュ」の飲み方

ソジュは、基本的にはストレートで飲むのが主流。ソジュ専用の小さなグラスに約50cc注ぎ、一息でグイッと飲み干すのが韓国流の楽しみ方です。特に夏場はキンキンに冷やして飲むことが好まれ、冷たさとすっきりした味わいがソジュの魅力を引き立てます。ただし、度数が16度と低めとはいえ、強いお酒には変わりありませんので、無理せず自分のペースで楽しむのがポイントです。

ソジュを飲みやすくする方法として人気があるのが、サイダー割。韓国の焼肉店や食堂で定番の甘い韓国サイダーを使って、ソジュをビールグラスに注ぎ、サイダーをお好みの量で割るスタイルです。ソジュの苦みが苦手な人でも、甘さが加わることでまろやかになり、飲みやすくなります。

また、韓国の居酒屋文化には「ソメク(ソジュ+ビール)」も欠かせません。本来は異なるお酒を混ぜることで酔いを誘う「爆弾酒」の一種でしたが、今では「ソジュを手軽に飲みやすくする方法」として親しまれています。ビールとの相性が良く、適度な苦みと甘みが生まれるため、より飲みやすくなります。

ソジュは料理を選ばず、さまざまなシーンで飲まれるお酒ですが、中でもサムギョプサルやなどの脂の強い料理や、海鮮鍋など唐辛子をたっぷり使った辛い料理との相性が特に良いとされています。韓国ではほとんどの飲食店でソジュが用意されているので、自分だけのお気に入りの組み合わせを探してみるのも面白いかもしれません。

多様化する「ソジュ」

2000年代よりソジュはより多様化し、進化を遂げるようになりました。従来のストレートで飲むスタイルに加え、フレッシュフルーツの果汁やジュースで割った「カクテルソジュ」が登場し、若者を中心に大人気となりました。

さらに、2015年には女性をターゲットにした低アルコールタイプのフルーツソジュが登場し、大きな話題を呼びました。従来のソジュよりもアルコール度数が13~15度と低めで、フルーツ風味が加わることで、飲みやすさと美味しさがさらにアップ。これにより、従来の「酔うための酒」から「楽しむための酒」へとソジュの位置づけが変わり、多様性が広がっていきました。

また、高級ソジュが楽しめる「伝統酒バー」ではソジュのカクテルを楽しむことができます。ソジュに詳しいオーナーが、それぞれの特徴にあわせた組み合わせを提案。ソジュをもっと深く楽しみたいという方はこういったバーを訪れてみるのもおすすめです。

韓国で定番の「ソジュ」ブランド

韓国のソジュはさまざまなメーカーから発売されています。韓国現地で定番とされる人気ブランド5つをご紹介します。

チャミスル

チャミスル(참이슬)は、韓国最大の酒造メーカーであるJINRO(진로)社が手がける人気ブランド。アルコール度数は16.5%と標準的ですが、国内産の竹炭を使用した4回の濾過発酵工程により、アルコールのツンとした香りが抑えられ、まろやかで甘みのある香りが引き立つのが特徴です。

チャミスルはノンフレーバータイプの「チャミスルFresh」をはじめ、マスカット、すもも、グレープフルーツ、ストロベリーなど、低アルコールのフルーツフレーバーも展開しています。

チョウムチョロム

チョウムチョロム(처음처럼)は、2009年にロッテ飲料が発売したソジュブランド。アルコール度数は16.5%で、ミネラルを含んだアルカリイオン還元水を使用することで、ソジュ特有のアルコール感を抑えたまろやかな味わいを実現しています。そのため、アルコールの強さが苦手な人や、ソジュ初心者にも飲みやすいブランドとして人気を集めています。

販売量では韓国国内で2位を誇り、特にソウルをはじめとする首都圏で高い支持を得ています。スムーズな口当たりと爽やかな後味が魅力のチョウムチョロムは、食事と一緒に楽しむのにもぴったりです。

また、チョウムチョロムは2022年に新商品「セロ」を発売し大きな話題になりました。セロはゼロシュガーソジュでありながら、甘めで柔らかな口当たりが特徴。喉越しはよく、飲みやすさにも定評があります。

チョウンデー

チョウンデー(좋은데이)は低アルコールタイプのソジュを中心に展開しているソジュブランド。滑らかな口当たりと控えめなアルコール感が特徴で、飲みやすさを追求した商品ラインアップが人気です。また、チョウンデー傘下では、マスカットやグレープフルーツ、ブルーベリーなど、多様なフルーツフレーバーのソジュも豊富に展開しています。

これらのフルーツ風味のソジュは、果物の甘さがアルコール感を和らげるため、焼酎が苦手な人でも親しみやすい味わい。フルーティーな美味しさとソジュの程よい強さをバランスよく楽しみたい方にぴったりです。

ジンロ

ジンロ(진로)は焼酎市場において30年連続で売上第1位を誇るソジュブランド。韓国の焼酎市場全体の売上の少なくとも50%を占めるという圧倒的なシェアを持ち、韓国人にとって欠かせない存在です。アルコール度数は16.5%で、透明で澄んだ色合いが特徴。クセのないスムーズな味わいが魅力です。

ソジュ特有のアルコール感が控えめで、料理との相性も抜群。シンプルな味わいが、どんなシーンにもマッチするため、居酒屋や家庭の食卓で幅広く楽しまれています。

チョンハ

チョンハ(청하)は、1986年に誕生したソジュブランド。現代のニーズに合わせ、当初は16%のアルコール度数で発売されましたが、2004年にはさらに低い13%に調整され、軽い飲み心地で親しまれています。チョンハには果糖が添加されており、甘みがあるため、飲みすぎなければ二日酔いもそれほどひどくならない点も人気の理由です。

チョンハは15度以下の低温で発酵させ、冷却濾過によってアルコール特有の苦みを取り除いているため、口当たりが非常に柔らかく、すっきりとした味わいが特徴。アルコールが苦手な人でも楽しみやすいソジュで、甘さと軽やかな風味となっています。

このチョンハをベースに、新しく登場したスパークリングソジュも韓国では人気。チョンハの清涼感に炭酸が加わることで、より爽やかな味わいを実現しています。アルコール度数は17%と高めですが、お酒感が強くなく飲みやすいのが魅力です。

地域ならでは!ご当地「ソジュ」

定番のソジュ以外に、その地域で支持されているご当地ソジュもあります。ここでは韓国第二の都市である釜山、韓国を代表するリゾート地である済州島の2つのご当地ソジュをご紹介します。

テソンソジュ(釜山)

釜山を訪れるなら、ぜひ試してほしいのが地元を代表するテソンソジュ(대선소주)です。テソンソジュは釜山で最も歴史あるソジュブランドで、1982年にアルコール度数25%の焼酎として初めて登場しました。長年にわたって改良が重ねられ、現在では16.9%の低アルコールソジュとして親しまれています。

テソンソジュの特徴は、その甘みが際立つ爽やかな味わいです。口当たりが非常にスムーズで、飲みやすさを追求した味わいが多くの人に支持されています。また、2017年と2018年には韓国の酒類大賞を受賞するなど、その品質も高く評価されています。

ハンラサンソジュ(済州島)

ハンラサンソジュ(한라산소주)は、済州島を代表するご当地ソジュ。済州島内ではシェア率No.1を誇る人気ブランドです。アルコール度数は17%と21%の2種類があり、どちらも高めの度数ながら、辛口すぎずスムーズな飲み口が特徴です。特に21%のハンラサンソジュは、その「40%ウォッカのように感じる豊かな香り」が高く評価され、ソジュ愛好者の間で人気を集めています。済州島の豊かな自然の恵みを活かしたハンラサンソジュは、強めのアルコール度数ながらも飲みやすく、しっかりとした風味が楽しめる点が魅力です。

まとめ

韓国を代表するお酒、ソジュはその飲みやすさと多様なバリエーションで、韓国国内外で幅広く愛されています。伝統的なストレートタイプから、若者や女性に人気のフルーツフレーバー、さらには各地域特有のご当地ソジュまで、ソジュの世界は実はとても奥深いという点も面白い点です。

韓国のソジュ文化は、食事や友人との時間をより楽しく彩るもの。次回の韓国旅行や、韓国料理を楽しむ機会には、ぜひ色々なソジュを試してみてください。

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