韓国ワーホリ中に起こるトラブルと対処方法!緊急時連絡先&保険についても解説

韓国ワーホリ中に起こるトラブルと対処方法!緊急時連絡先&保険についても解説

韓国ワーホリは、韓国に長期滞在ができる人気のビザです。現地での生活を通じて得られる多くの学びが魅力ですが、その一方で予期せぬトラブルに直面することも少なくありません。

そこで今回は韓国ワーホリ中に起こりがちなトラブルの具体例とその対処方法について解説します。また、緊急時に役立つ連絡先や、知っておきたい「国民健康保険」の仕組みについても詳しくご紹介。韓国でのワーホリ生活を安心して楽しむための情報をまとめました。是非参考にしてみてください。

韓国ワーホリ中にありがちなトラブル

海外の慣れない環境や仕事の中で思わぬトラブルに遭遇してしまうことも。ここでは、韓国ワーホリ中にありがちなトラブルを具体例を挙げながら解説します。

賃金未払い

特に外国人労働者の場合、契約内容が曖昧なまま働き始めたり、雇用主が「短期滞在だから泣き寝入りするだろう」と判断したりすることから、賃金の未払いが発生しやすいと言われています。

賃金未払いを防ぐためには、まず雇用契約書を用意し、勤務時間や賃金、支払い期日などを明記しておくことが重要です。また、給与が現金で支払われる場合には必ず受領書をもらうなど、勤務日数や賃金の支払い状況を記録して証拠を残しておくことも大切です。

長時間労働

現場では予想を超えるシフトを求められたり、残業を断れない雰囲気がある職場も存在します。特に、飲食業やサービス業のような繁忙期に業務が集中する業界では、ワーホリ参加者がこうした負担を押し付けられる場合が少なくありません。

実際に長時間労働を強いられた場合には、まず雇用主に直接話し合いを求め、問題を共有することが第一歩です。話し合いをする際には、冷静かつ具体的な事実をもとに主張を伝えることが効果的です。それでも解決しない場合は、韓国の労働庁(고용노동부)に相談するという手段があります。労働庁では、外国人労働者の権利を守るためのサポートも行っており、必要に応じて適切な措置を講じてもらえる可能性があります。

住居の問題

慣れない環境での物件探しや契約手続きが原因で、思わぬトラブルが起こることも珍しくありません。例えば、住居の設備が不十分で生活に支障をきたしたり、家賃の値上げを急に求められたり、最悪の場合には退去を迫られるケースもあります。

特に問題が起こりやすいのは契約の段階です。韓国では多くの場合、保証金(보증금)と呼ばれるまとまった額を支払って契約を結びますが、この金額が返還されない、もしくは減額されるトラブルが報告されています。

住居の問題を防ぐには、まず信頼できる不動産業者を通じて物件を探すことが大切です。韓国語に不安がある場合は、外国人向けの不動産サービスを利用したり、友人やSNSで口コミを参考にすることで、リスクを減らすことができます。

もし住居に関する問題が発生した場合には、まず家主や不動産業者と話し合いを行い、問題の解決を試みます。話し合いが難航する場合は、韓国の地域消費者センターや日本大使館に相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けることが可能です。

病気や怪我

気候の違いや食生活の変化、新しい環境でのストレスなどが原因で体調を崩すこともあれば、不意の事故で怪我を負うこともあります。

韓国では、外国人でも「国民健康保険」に加入することが可能で、この保険に加入していると医療費の一部がカバーされるため、負担を軽減できます。国民健康保険については下記で詳しくご紹介するので参考にしてみてください。

体調を崩したときや怪我をしたときには、まず最寄りの医療機関を調べ、診察を受けるようにしましょう。病院では韓国語が必要になることがほとんどですが、大規模な医療機関では英語が通じることもあり、外国人対応の窓口を設けている場合もあります。

手続きや契約に関する問題

韓国ワーホリ中には、さまざまな手続きや契約を行う場面が多くありますが、これがトラブルの原因となることもあります。例えば、就労契約書の内容が韓国語で記載されており、十分に理解しないままサインしてしまった結果、想定外の条件で働くことになったり、住居契約で保証金が返還されないトラブルが発生したりするケースが見られます。

手続きや契約に関する問題を防ぐためには、まず十分な事前リサーチが欠かせません。例えば、就労契約書を確認する際には、勤務時間、賃金、休日、残業の条件が明確に記載されているかを確認し、不明点があれば必ず雇用主に質問しましょう。住居契約では、保証金の返還条件や解約時の手続きについて事前に把握し、契約書に明記されていることを確認することが重要です。契約内容が韓国語のみの場合は、信頼できる翻訳サービスを利用し、内容を理解したうえでサインするよう心がけましょう。

ホームシック

韓国ワーキングホリデー中、思わぬタイミングでホームシックに襲われることがあります。新しい環境での生活や慣れない文化、言語の壁による孤独感が積み重なり、家族や友人、慣れ親しんだ日本の生活が恋しくなる瞬間が訪れるのは珍しいことではありません。

対策として、日本人コミュニティやSNSを活用し、同じ境遇の人たちとつながりを持つことが挙げられます。韓国には多くの日本人が滞在しており、現地で情報交換や交流ができるイベントやグループが数多く存在します。実際に会うことが難しい場合でも、オンラインでの交流を通じて孤独感を軽減することが可能です。

また、韓国での生活に小さな楽しみを見つけることも効果的です。新しい友人との出会いや、地元のカフェでのお気に入りの時間、日本では味わえない韓国の文化や景色を楽しむことで、前向きな気持ちを取り戻せるかもしれません。さらに、日本の家族や友人と定期的に連絡を取ることで心の距離を縮めるのも良い方法です。最近ではビデオ通話やメッセージアプリで簡単に連絡が取れるため、程よく繋がりを保つことがポイントです。

緊急時の連絡先

万が一のとき、迅速に対応するためには、あらかじめ緊急連絡先を把握しておくことが非常に重要です。韓国ワーホリに行く方は知っておきたい緊急時の連絡先をまとめてご紹介します。

日本大使館

在韓日本大使館

〈在韓日本大使館〉

◆02-2170-5200

〈在釜山日本国総領事館〉

◆051-465-5101

〈在済州日本国総領事館〉

◆064-710-9500

韓国でのトラブルに関して、日本大使館は最も頼りになる窓口の一つです。紛失したパスポートの再発行手続きや、日本への帰国支援、法律や手続きに関するアドバイスを受けることができます。

警察

緊急時の通報番号は「112」で、盗難、暴力、詐欺など、さまざまな犯罪への対応を行っています。「ジャパニーズプリーズ」と伝えれば日本語通訳者を含めた3者通話が可能になります。

消防・救急

火災や緊急の医療事態が発生した場合は「119」に連絡します。こちらも警察と同じく、日本語通訳が必要な場合は3者通話を利用することができます。

医療機関

病状の相談、病院や救急車の手配を3者通話でできるのがタサンコールセンター「120」、もしくはメディカルコリア支援センター「1577-7129」です。

また、日本語や英語が通じる病院を受診したいときは、国際診療センターのある病院を選ぶのがおすすめです。

〈セブランス病院 国際診療センター〉
◆02-2228-5801、緊急の際は010-4369-0708


〈ソウル聖母病院 国際診療センター〉

◆02-2258-5747(日本語担当直通)

〈梨花女子大学校医科大学付属木洞病院〉

◆02-2650-5890

外国人総合案内センター

韓国で生活する外国人向けに、さまざまなサポートを提供しているのが「外国人総合案内センター(1345)」です。法律相談、手続きの方法、トラブル時の対応策など、多岐にわたる情報提供を行っています。

ワーホリも対象の「国民健康保険」とは?

韓国でも日本と同じように、国民は「国民健康保険」に加入しており、医療費の大部分が保険によってカバーされています。この制度は外国人にも適用されており、ワーキングホリデービザで韓国に滞在する場合でも加入が必須となっています。

国民健康保険の加入は、外国人登録をした時点で自動で健康保険公団に一括加入処理がされるため、別途申請は必要ありません。韓国に居住して6ヶ月が経過すると健康保険証と加入案内が郵送されるので、内容をよく読み、しっかり保管するようにしてください。

納付方法と期限

翌月分の保険料をその月の25日までに支払います。保険料の支払いは以下の方法から自分にあった方法を選べます。

・自動振り込み

・銀行窓口での支払い

・クレジットカード

・電子収納システム

・ポータルサイト

韓国で国民健康保険の保険料を支払わずに未納が続いた場合、資格喪失の処分が下されることがあります。国民健康保険の適用を受けることができなくなり、医療費全額を自己負担する必要が生じるだけでなく、再加入が不可能となります。ただし、資格喪失後でも、雇用契約に基づく職場加入を通じて保険に再度加入することは可能です。

また、保険料の未納は、医療サービスを受けられなくなるだけでなく、滞在に関わる他の手続きにも影響を及ぼす可能性があります。例えば、ビザの延長や在留資格の申請時に、在留期間の短縮や、手続きの却下といった不利益が発生することがあります。

まとめ

慣れない土地での生活にはトラブルがつきものです。万が一トラブルに巻き込まれた場合でも、慌てずに適切なサポートを利用することで解決へとつながります。この記事を参考に事前準備をしっかりと行い、トラブルにも柔軟に対応できる心構えを持って、充実したワーホリ生活を送ってみてください。