韓国での美容医療が注目を集める中、ボトックス注射もその一つとして人気の高い美容施術です。日本でも、ボトックス注射の知名度は年々上がっていますが、実は韓国ではボトックス注射はごく当たり前に行われている美容施術なんです。
ボトックスはしわの改善や汗を抑制する機能など、様々な美容効果があります。韓国のボトックスはリーズナブルな価格に加え、高い技術力が魅力的です。
本記事では、韓国と日本のボトックス注射の違いや、施術を受ける前に知っておきたい基礎知識を解説します。韓国でのボトックス注射を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ボトックス注射における韓国と日本の違い
韓国で行われているボトックス注射と日本で行われているボトックス注射の違いを以下の表にまとめました。
ボトックス注射は様々な種類があり、主にアメリカ・韓国・イギリス・ドイツで精製された製剤が多いです。
代表的なものは下記のようなものがあります。
韓国 | 日本 | |
---|---|---|
種類 | ・ボトックスビスタ ・ディスポート (Dysport) ・ナボタまたはジュヴォー (Jeuveau) ・ゼオミン (Xeomin) ・ニューロノクス(Neuronox) ・コアトックス(Coretox) | ・ボトックスビスタ ・ディスポート (Dysport) ・ナボタまたはジュヴォー (Jeuveau) ・ゼオミン (Xeomin) ・ニューロノクス(Neuronox) ・コアトックス(Coretox) |
価格 | 3万ウォン~(3千円~) | 1万円~ |
ボトックス注射とは?
ボトックス注射とは、ボツリヌス菌が産生する神経毒素であるボツリヌストキシンを使用して、筋肉の収縮を抑制する美容治療です。
ちなみにボトックスとは、アメリカのアラガン社が製造している製品名ですが、一般的にはボツリヌストキシン製剤全般を指します。
ボトックスの施術は手軽で施術時間も短く、回復時間も比較的短いため、忙しい人やダウンタイムのある治療を好まない人にとって人気の選択肢となっています。
ボトックス注射の効果は4ヶ月ほどで減弱します。定期的な注射が必要な治療です。
ボトックス注射で解消できる悩み
ボトックス注射では、以下のような悩みを解消できます。
- 表情ジワの改善
- 発達した筋肉のボリュームダウン
- 多汗症の改善
解消できる悩み1:表情ジワの改善
ボトックス注射は、額・眉間・目まわり・顎・口元のシワなど、表情筋の動きによってできるシワを緩和します。これにより、顔全体が若々しく見えるようになります。表情ジワは、笑ったり、怒ったり、驚いたりする際にできるシワで、ボトックスを注射することで筋肉の動きを抑制し、シワを目立たなくすることができます。
解消できる悩み2:発達した筋肉のボリュームダウン
ボトックス注射は、発達しすぎた筋肉をリラックスさせ、そのボリュームを減らす効果があります。例えば、エラの筋肉(咬筋)が発達しすぎている場合、ボトックスを注射することで筋肉が縮小し、顔の輪郭がすっきりと見えるようになります。これにより、小顔効果が得られ、顔全体のバランスが整います。
エラ以外にも、ふくらはぎや首、肩等にも注射が可能です。
解消できる悩み3:多汗症の改善
ボトックス注射は、脇の下や手のひらなど、汗の分泌が多い部分に注射することで発汗を抑える効果があります。ボトックスは、神経伝達物質の放出をブロックすることで、汗腺の働きを抑制し、過剰な発汗を減少させます。効果は数か月持続し、定期的な治療で長期的な改善が期待できます。
ボトックス注射の種類
韓国のボトックス注射で使用頻度の高い製剤について詳しく解説します。
製剤1:ボトックスビスタ
アメリカのアラガンジャパン社の「ボトックスビスタ」はボツリヌストキシン製剤の元祖と言われています。日本国内で厚生労働省の製造販売承認を取得しているため、安全性が高く、支持しているクリニックが多いのも特徴です。
アラガン社から認定をもらった医師のみがこのボトックスビスタの施術を行えることになっているため、安心感や信頼感を優先したい方におすすめの製剤といえます。
製剤2:BOCOUTURE(ボコーチュア)
ボコーチュアはドイツ製のボツリヌストキシン製剤で、旧名はゼオミンです。この製剤は、ニューロノックスやボツラックス同様、韓国のKFDA(韓国食品医薬品安全庁)だけでなく、アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)や欧州のCE(EU加盟国の基準を満たした証)からも承認を受けています。そのため、非常に信頼性の高い製剤と言えるでしょう。
他のボツリヌストキシン製剤と異なり、繰り返し使用しても効果を維持しやすい点が特徴です。長期間ボトックス注射を受けて効果が薄れていると感じる方には、ボコーチュアを試してみることをおすすめします。
製剤3:ナボタまたはジュヴォー (Jeuveau)
ナボタは、2019年に米国で認可された新しいボツリヌストキシン薬剤で、しわや表情筋の痙攣を改善するために使用されます。韓国で製造され、米国で販売する際の名称がジュヴォーとなっています。
製剤4:ニューロノクス(Neuronox)
ニューロノクスは韓国製のボツリヌストキシン製剤で、韓国の厚生労働省にあたるMFDSの認証を取得しています。日本国内でも多く利用されている製剤です。
製剤5:BOTULAX(ボツラックス)
Hugel社が製造するボツラックスは、韓国のKFDA(韓国食品医薬品安全庁)に承認されたボツリヌストキシン製剤です。ボトックスビスタのジェネリック製品であり、効果や持続時間はボトックスビスタとほぼ同じです。後発品として価格が抑えられているため、コストを気にする方には特におすすめです。
製剤6:コアトックス(Coretox)
コアトックスも韓国のメディトックス社が製造しているボツリヌストキシン製剤です。ニューロノクスに比べてタンパク質などの不純物が少なく、より純粋なボツリヌストキシン製剤です。これにより、抗体が作られにくく、治療を繰り返すことによる効果の減弱を抑えることができます。
ボトックス注射ダウンタイム中の症状と経過
ボトックス注射のダウンタイムでは、以下のような症状が出る場合があります。ダウンタイムとは、施術後から日常生活に戻るまでの回復期間のことです。
- 腫れ
- 内出血
- 痛み
通常ボトックス注射後は、激しい運動やアルコールの接種を控えるよう説明される場合が多いです。ボツリヌストキシンは性質上、熱に弱いため、注射後効果が定着するまでは長時間の入浴やサウナは避けた方が良いでしょう。
ボトックス注射は比較的ダウンタイムのない治療ですが、腫れや痛みが強く出る場合は医師に指示を仰ぎましょう。翌日に症状が治まれば帰国できる目安です。
ダウンタイム症状1:腫れ
注射部位が腫れ、赤みが出ることがあります。通常、数日で引きますが、まれに数週間続く場合もあります
ダウンタイム症状2:内出血
注射針が血管に触れることで、内出血が起こることがあります。通常、1週間から2週間程度で消えます。
ダウンタイム症状3:痛み
注射部位に軽い痛みや違和感を感じる場合があります。通常、数日で消えます。
ボトックス注射のリスク
ボトックス注射には、以下のようなリスクがあります。
- アレルギー反応
- 表情の違和感
- 効果がない
- 筋力の低下
リスク1:アレルギー反応
ボトックスに対してアレルギー反応が出る可能性があります。じんま疹、呼吸困難、アナフィラキシーショックなどの重篤な症状が出る場合もあります。
リスク2:表情の違和感
ボトックス注射の効き始めは、表情に違和感を感じる場合が多いでしょう。また、注射の位置やボトックスの量が適切でなかった場合、まぶたが重くなってしまったり、表情に左右差が出る場合があります。過剰に作用すると、表情が不自然になり、こわばったように見えることもあります。
リスク3:効果がない
人によってボトックス注射に対する反応が異なるため、効果が期待できない場合もあります。注入部位や量が適切でないと、効果が十分に得られないことがあります。
リスク3:筋力の低下
ボトックスが意図しない筋肉に広がってしまい、筋肉の力が入りづらくなることがあります。特に、エラ(咬筋)や口周りの注射で、食事を咬んだり、飲み物を飲んだりしづらくなることがあります。
韓国でボトックス注射を受ける場合の費用
ボトックスの費用は、製剤の種類と注射の量によって異なります。今回は一番お手頃な韓国製のボトックス製剤の費用をご紹介します。
韓国でボトックス注射を受ける場合の費用は、3万ウォン~10万ウォン程度(約3千円~1万円相当)です。特定の部位や高品質の製品を使用する場合には、50万ウォン(約5万円相当)ほどかかるケースもあります。
一方、日本でボトックス注射を受ける場合の費用は、1万円~6万円程度です。特殊な施術や高濃度のボトックスを使用する場合には、10万円ほどかかることもあります。
以下の表に、ボトックス注射の費用について韓国の相場と日本の相場をまとめました。
韓国 | 日本 | |
---|---|---|
顎/小鼻/額/眉間/目尻など | 3万ウォン(3千円相当) | 1万円 |
エラのボトックス | 5万ウォン(5円相当) | 6万円 |
体(ふくらはぎ/肩/太ももなど)ボトックス | 10万ウォン(1万円相当) | 10万円 |
韓国でボトックス注射を受けるメリットは次のとおりです。
- 価格が安い
- 技術が高い
- 美肌治療をまとめて受けられる
メリット1:価格が安い
韓国では美容クリニックの数が多く、価格競争が発生しているため施術価格が低く設定されている傾向があります。また、ボトックスは韓国製のものも多く、輸入コストがかからないため、安価に施術を受けることが可能です。
メリット2:技術が高い
韓国の美容医療は世界的に評価されており、高度な技術を持つ医師が多く在籍しています。特に韓国では、ボトックス注射はメジャーな治療のひとつで、患者数が大変多い傾向があります。そのため、医師もボトックス注射の経験が豊富であるケースが多く、技術力が高くなっています。
メリット3:美肌治療をまとめて受けられる
韓国では、美容クリニックで美肌治療をカスタマイズし、複数の治療をまとめて行うケースが多くあります。ボトックス注射にお肌のケアをプラスすると、お得な価格で施術を受けることができたり、ボトックス注射の診察中に、無料でお肌の診察も行ってくれるクリニックもあります。渡韓中に美のトータルケアが可能です。
韓国でボトックス注射を受けるデメリット
韓国でボトックス注射を受けるデメリットは次のとおりです。
- 言語の壁
- 渡航費がかかる
- アフターフォローの不足
デメリット1:言語の壁
最近では、日本語を話せるスタッフが常駐しているクリニックも多くなってきています。ボトックスは、注射を打つ部位や量を正しく見極める必要のある治療であるため、医師とのコミュニケーションは欠かせません。診察時のみでなく、施術中にも日本語のできるスタッフがそばにいてくれるか確認しておくと安心です。
デメリット2:渡航費がかかる
韓国に行くための渡航費や滞在費が必要になります。施術費用が安くても、総合的な費用がかかることを考慮する必要があります。
デメリット3:アフターフォローの不足
ボトックスは効果が現れるまでに1週間ほどかかる場合が多いです。効果の実感がなかったり、効果に左右差が出た場合のアフターフォローは韓国で受ける必要がありますが、長期的な滞在が必要になってしまいます。施術後の経過で不安なことがあった場合のアフターフォローについて事前に確認しておきましょう。
韓国でボトックス注射を受けて失敗・後悔しないためのポイント
韓国でボトックス注射を受ける場合に、失敗や後悔しないためのポイントは次のとおりです。
- 信頼できるクリニックを選ぶ
- 相性がいい医師を見つける
- 施術後のアフターケアを確認する
ポイント1:信頼できるクリニックを選ぶ
韓国には多くの美容クリニックがありますが、すべてが信頼できるわけではありません。口コミや評判を調べ、実績のあるクリニックを選びましょう。また、クリニックのウェブサイトやSNSで症例写真を確認し、施術のクオリティをチェックすることも重要です。
ポイント2:相性がいい医師を見つける
日本語で相談できる医師がいると、意思疎通がスムーズに行えます。あなたの顔のバランスや特徴を考慮し、自然な仕上がりを提案してくれる医師を選びましょう。
ポイント3:施術後のアフターケアを確認する
ボトックス注射後のアフターケアが充実しているかどうかを確認しましょう。施術後に問題が発生した場合、すぐに相談できる環境が整っているかどうかは非常に重要です。クリニックが提供するアフターケアサービスやフォローアップの体制を事前に確認しておきましょう。
韓国でボトックス注射を受ける場合の流れ
韓国でボトックス注射を受ける場合、以下のような流れになるのが一般的です。
- クリニックの予約
- カウンセリングと診察
- 施術の準備
- ボトックス注射の施術
- 施術後のケアとフォローアップ
人気のクリニックは予約が埋まりやすいため、渡韓の予定が決まり次第、早めに予約しましょう。
公式LINEやカカオトークから予約ができるクリニックが多いです。
事前に予約をすることで、待ち時間を短縮しスムーズに施術を受けることができますよ。
韓国でボトックス注射がおすすめのクリニック
GU(ジユ)医院
GU医院は、新盆唐線 シンノンヒョン駅から徒歩2分と好立地にあります。韓国の有名人も来院することがあるという人気のクリニックで、美肌治療や注入治療などのプチ整形の施術を中心に診療を行っています。
日本語が話せるスタッフもいるため安心して治療が可能です。また、韓国のクリニックの中では珍しく、土曜だけでなく日曜も診療を行っています。週末に弾丸で美容医療を受けにいけるのも嬉しいポイントです。
Jfeel(ジェイフィール)医院
Jfeel(ジェイフィール)医院は、本当に必要な施術のみを勧めてくれると評判のクリニックです。患者さんとの信頼関係を重要視しているため、口コミの評価が高く、満足度の高い施術が受けられます。
美容クリニックが少ないホンデイックにありますが、メニューも豊富でリーズナブルな価格設定です。ボトックスやフィラー、リフトアップ、美肌、ダイエットの施術を専門とするスタッフが在籍しているほか、日本語を話せる方もいるため、安心して施術を受けられます。
ジウ医院
ジウ医院は、江南駅から徒歩5分にある、最近日本人向けのサービスを開始したばかりの美容クリニックです。韓国人の患者さんが多いものの、日本語通訳もいるため、韓国語がわからなくても安心してカウンセリングが受けられます。
施術後は、専用のリカバリー室で回復を待つこともできるほか、必要であればアフターケアも行ってくれます。美肌系のレーザーや注射の施術の評判も良いので、ボトックス注射と合わせて施術を受けることもおすすめです。
まとめ:ボトックス注射に技術力の高さとリーズナブルな価格を求めるなら渡韓を視野にいれよう
韓国は、先進的な医療技術とリーズナブルな価格設定で、お得にボトックス注射を受けられることが分かりました。注射する箇所が多かったり、体やエラなど1回に注射する量が多い部位を希望する方は韓国でのボトックスは大変魅力的ですね。しかし、ボトックス注射は定期的な施術が必要なため、渡韓する際の旅費や滞在費も重要なコストです。最終的な費用を踏まえて慎重に検討してくださいね。
また、韓国でのボトックス注射を検討する際には、費用だけでなく、クリニックの口コミや医師の評判などもしっかり情報収集を行いましょう。自分にぴったりなクリニックを見つけて、安全に韓国での美容医療施術を受けてくださいね。