海外旅行で意外と困るのが、現地のトイレ事情。韓国も日本に近いとはいえ、トイレの使い方やマナーには違いがあり、戸惑うことも少なくありません。
たとえば、「トイレットペーパーは流せるのか」「トイレの場所はすぐ見つかるのか」「ドアに鍵がかかっていて開け方がわからない」など、事前に知っておくことで安心できるポイントがいくつもあります。
この記事では、韓国のトイレ事情を初めての方にもわかりやすく解説します。
実際に使うときの注意点から、どこでトイレを見つけられるのか、さらに緊急時に役立つ韓国語フレーズまで、まとめてご紹介。
快適な韓国旅行のためにしっかりチェックしておきましょう。
韓国のトイレ事情を知ろう
韓国のトイレは一見すると日本と似ていますが、細かいところで意外な違いがあります。
紙の処理方法、流し方、鍵の仕組みなど、知らないと戸惑うポイントも。
ここでは、韓国のトイレを快適に使うために知っておきたい基本情報を詳しくご紹介します。
トイレットペーパーが流せないって本当？
韓国では、トイレットペーパーを便器に流さず、備え付けのゴミ箱に捨てるのが一般的な場所が今も多く存在します。
特に古い建物や下水処理設備が整っていない地域では、紙を流すと詰まりの原因になるため避けられています。
また、紙を水に溶けにくい素材で作っているところもあり、排水管が細い施設ではすぐに詰まってしまうこともあります。
日本と同じ感覚で流してしまうとトラブルになることもあるので、表示をよく確認し、状況に合わせて使い分けるようにしましょう。
トイレットペーパー流せるトイレの見分け方
最近の大型デパートや空港、ホテルなどでは、紙を流せるトイレも増えてきました。
見分けるポイントとしては、下記を確認してみてください。
- 便器の近くに「ペーパーを流してください」と書かれている表示があるか
- ゴミ箱が設置されているかどうか
また、施設が新しいかどうかもひとつの目安になります。
トイレの案内板や個室内の壁に「화장지를 변기에 버리세요（紙を便器に捨ててください）」といった韓国語の表示がある場合は、流してOKのサインです。
現地のルールに従うことで、安心して利用できます。
韓国のトイレは流すボタンがない？
韓国のトイレには、日本のようなレバー式やセンサー式のもの以外にも、ちょっと分かりづらい場所に小さな押しボタンがついているタイプがあります。
壁の一部やタンクの上部など、一見どこにあるのかわからない場合もあるので、周囲をよく見て探す必要があります。
中には、フタの裏側に隠れているようなタイプもあり、特に初めて使うトイレでは戸惑うかもしれません。
わからない場合は無理に押さず、スタッフに聞くのも一つの手です。焦らずゆっくり確認してみましょう。
サニタリーボックスの位置
韓国のトイレでは、トイレットペーパーやナプキンなどを捨てるためのサニタリーボックスが、個室内の床に設置されています。
日本のように目立たない位置にあるのではなく、便器の横や前方など比較的わかりやすい場所にあることが多いです。
紙を流せないトイレでは、必ずこのサニタリーボックスを利用しましょう。
コンビニでトイレは借りれない
日本ではコンビニで気軽にトイレを使えることが多いですが、韓国ではそうはいきません。
多くのコンビニにはトイレが設置されておらず、あっても従業員用で貸し出し不可の場合がほとんどです。
特に都市部の小規模な店舗ではトイレ自体がないことが多く、利用できるかどうかを聞いても断られるケースが一般的です。
暗証番号やカギが必要なトイレが多数
韓国のカフェや一部の商業施設では、トイレの入口に暗証番号が設定されていることがあります。
これは、利用者以外の使用を制限するためのもので、レシートやスタッフに聞いて番号を教えてもらう必要があります。
また、カギが少し複雑な構造になっていて、開け方や閉め方が分かりづらいタイプもあるため、慎重に操作しましょう。
韓国で利用できるトイレはどこ？
外出先で急にトイレに行きたくなったとき、どこに行けばいいか分からないのは不安ですよね。
特に韓国では、日本と比べて公共トイレが少ないエリアもあるため、事前に使える場所を知っておくと安心です。
ここでは、旅行者が比較的利用しやすいトイレスポットをご紹介します。
デパート
韓国のデパートは、清潔で設備も整っているトイレが多いため、旅行者にとって非常に使いやすい場所です。
特に上記のような大手デパートは、管理が行き届いており、安心して利用できます。
また、デパート内には案内表示が多く、トイレの場所も見つけやすいのが特徴です。
カフェ
韓国では街中にカフェが多く、休憩がてらトイレを利用するには便利なスポットです。
ただし、トイレの利用にはレシートに記載された暗証番号が必要な場合もあるため、まずは何か注文するのがマナーです。
個人経営の小さなカフェでは店内にトイレがない場合もあるので、事前に確認してから入店すると安心です。
ガソリンスタンド
韓国ではガソリンスタンドにトイレの設置が法律で義務付けられており、旅行中に車を利用している場合は心強い存在です。
ただし、都市部ではガソリンスタンドの数が限られていたり、出入りがしづらい場所にあることもあります。
スタッフに一声かければ気持ちよく貸してもらえることが多いので、遠慮せずに聞いてみましょう。
解放トイレ
「解放トイレ」とは、一般に無料で利用できる公共トイレのことを指します。
観光地やバス停、公園の周辺などに設置されており、旅行者にとって貴重な存在です。
ただし、場所によっては清掃が行き届いていないこともあるため、使う前に中の様子を確認するのがおすすめです。
解放トイレの見つけ方は次で詳しく解説します。
韓国のトイレを探せるおすすめアプリ
韓国では、いざトイレに行きたくなった時にすぐ見つかるとは限りません。
そんなときに役立つのが、現地で使える地図アプリです。
特に韓国ではGoogle Mapの精度がやや劣るため、より正確に使える現地向けアプリを活用するのがポイントです。
ここでは、旅行者でも使いやすいおすすめのトイレ探しアプリをご紹介します。
NAVER Mapでトイレを探す方法
韓国で最も使われている地図アプリのひとつが「NAVER Map」です。
- Google Mapよりも情報が豊富で、韓国内ではこちらの方が正確に目的地を案内してくれる
- 地図上に施設の名前や階数まで表示されることもあり、初めての場所でも安心して利用できる
トイレを探す際は、アプリの検索欄に「화장실（トイレ）」または「개방 화장실（開放トイレ）」と入力すると、地図上にトイレのアイコンが表示され、現在地から近いトイレを見つけやすくなります。
日本語で検索することも可能ですが、「トイレ」と入力するよりも「開放トイレ」と検索した方がヒット率が高めです。
NAVER Map, Navigation
コネスト韓国地図でトイレを探す方法
観光客に人気のある「コネスト韓国地図」は、日本語対応で操作がしやすく、韓国旅行初心者にもおすすめのアプリです。
- 公衆トイレの場所も簡単に確認できるようになっており、トイレマークで視覚的に探せる
- 観光地周辺の情報が充実しているため、主要スポットでトイレを探したいときに活躍
また、施設情報も日本語で表示されるため、韓国語がわからなくても安心して利用できます。
NAVER Mapとは検索の仕方が異なるので、検索手順を説明していきます。
現在地に近いトイレを地図上で探すこともできます。
コネスト韓国地図 -韓国旅行に必須の日本語版地図アプリ
トイレに行きたくなった時に使う韓国語フレーズ
韓国旅行中、急にトイレに行きたくなった時に備えて、簡単な韓国語フレーズを覚えておくと安心です。
韓国語が話せなくても、短いフレーズを使えば伝わることが多いですし、丁寧に言えば親切に対応してくれる人も多いです。
ここでは、すぐに使える基本のフレーズを3つと、知っておくと便利な言い回しもいくつかご紹介します。
「トイレはどこですか？」
| 「화장실 어디예요?（ファジャンシル オディエヨ？）」 |
最もシンプルで使いやすい表現で、観光地やカフェ、デパートなどで使えば、高い確率で案内してもらえます。
発音に自信がない場合は、スマホでこのフレーズを表示させて見せるのもおすすめです。
「トイレに行きたいです」
| 「화장실 가고 싶어요（ファジャンシル カゴ シッポヨ）」 |
ちょっと遠慮がちな言い方をしたいときや、相手に急ぎで伝えたい時に便利です。
「どこかにありませんか？」とセットで聞くとより自然になります。
「トイレを使ってもいいですか？」
| 「화장실 써도 돼요?（ファジャンシル ソド テヨ？）」 |
店舗や施設でトイレを借りたいときに使える丁寧なフレーズです。
カフェや飲食店などで「トイレを借りてもいいですか？」というニュアンスを丁寧に伝えたい時にも便利です。
その他の使えるフレーズ
以下のような単語や表現も覚えておくと、トイレでのちょっとしたやり取りや状況説明に役立ちます。
 日本語 |  韓国語 | 使用シーン |
|---|---|---|
| 暗証番号 | 비밀번호 （ビミルボノ） | カフェなどでトイレの入口に番号ロックがある場合に使えます。「비밀번호 뭐예요?（暗証番号は何ですか？）」と聞くとスムーズ |
| トイレットペーパー | 화장지（ファジャンジ） 휴지（ヒュジ） | トイレットペーパーがない時に、「화장지 없어요?（トイレットペーパーがありませんか？）」と尋ねることができます。 |
| 便座 | 변좌 （ビョンジョア） | 清掃のお願いや、便座に関する不具合を伝えたいときに使える単語です。 |
| 水を流す | 물을 내리다 （ムルル ネリダ） | 「물을 어떻게 내려요?（どうやって水を流しますか？）」という使い方が便利です。 |
| サニタリーボックス | 휴지통 （ヒュジトン） | トイレットペーパーを流せないトイレで「휴지통 어디 있어요?（ゴミ箱はどこにありますか？）」と聞けると安心です。 |
これらの単語やフレーズを覚えておくと、韓国のトイレで困ったときに役立ちます。
完璧に話せなくても、単語だけでも伝わることが多いので、ぜひ活用してみてください。
韓国トイレの注意点
韓国のトイレは基本的に清潔で使いやすいですが、日本とは異なるルールや環境に注意が必要です。
何も知らずに使ってしまうと、思わぬトラブルや恥ずかしい状況に陥ることもあります。
ここでは、事前に知っておくと安心な注意点をご紹介します。
トイレットペーパーが備わっていない場合
韓国の一部の公共トイレでは、トイレットペーパーが個室の中ではなく、トイレの入口付近にまとめて置かれていることがあります。
場合によってはまったく備え付けられていないこともあるため、ポケットティッシュを常に持ち歩いておくと安心です。
特に古い建物や地方の施設ではこの傾向が強いので、念のための備えは必須です。
使用したトイレが詰まってしまったら
万が一トイレが詰まってしまった場合は、慌てずに近くのスタッフに声をかけましょう。
韓国では「물이 안내려가요（ムリ アンネリョガヨ）＝水が流れません」と伝えると状況を理解してもらいやすいです。
紙を流せないトイレで誤って流してしまうと、詰まりの原因になりやすいため、トイレの使用前に表示や案内をしっかり確認しておくことが大切です。
締め方が分かりにくいカギがあるので注意！
韓国のトイレでは、日本とは違った形状のカギが使われていることがあります。
特に回すタイプや引き出して押し込むタイプなど、初めて見ると戸惑うことも少なくありません。
きちんと施錠されていないと途中でドアが開いてしまうこともあるので、扉を閉めた後はしっかり鍵がかかっているか確認しましょう。
逆に出るときに開け方がわからず焦る人もいるので、落ち着いて確認するのがポイントです。
韓国のトイレ事情を知り快適なソウル旅を！
韓国のトイレ事情は、日本と似ているようで異なる点が多く、事前に知っておくだけで旅の快適さがぐっとアップします。
紙が流せないトイレのルールや、鍵の使い方、トイレの探し方などを理解しておけば、より安心して観光を楽しむことができます。
この記事で紹介したポイントを参考に、スマートにトイレ問題をクリアして、快適でストレスの少ない韓国旅行を満喫してください。
ちょっとした予備知識が、旅の安心感と自由度を大きく広げてくれます。
